議会報告
歌と農と政(会報) 一般質問(動画)
  • 2019年6月定例会

     

    1.森林再生による持続可能なまちづくりについて

    ① 今後の森林産業政策の方針

    ア.最優先課題は

    イ.統一的指針となる森づくりガイドラインを策定すべきでは

    ウ.地域林政アドバイサー制度の活用は

    エ.譲与割合の高い都市との提携を進めるべきでは

    ② 4月から公開となった林地台帳の運用状況は

    ③ 自伐型林業を推進する考えは

    ④ 本国会で成立が見込まれる国有林経営への民間参入の影響は

     

    2.教職員の多忙化解消について

    ① 昨年度からの取り組み状況と今後の課題は

    ② 学校業務の抜本的な見直しと大幅な削減は

    ③ 卒業式の簡素化を検討すべきでは

    ④ 多忙化と生徒数減にともなう今後の部活動のあり方は

    ⑤ 全国学力・学習状況調査の実施状況はv

     

     

    質問原稿

     

    1.森林再生による持続可能なまちづくりについて

     前回に引き続き、私の主要政策テーマ「森を再生させ、森と共生し、森を中心に発展する持続可能なまちづくり」に基き、これからの森林整備と森林産業について質問いたします。

     現在能代市では、連日の日照りによって、深刻な水不足に陥っています。農村地域ではどこに行っても水不足の話題になり、ため池や地下水が枯渇の危機に面し、農業用水および生活用水の取水制限がかかって、給水対応を迫られている地域もあるとのことです。

     降水量が例年をはるかに下回っていることで、水不足が生じていますが、私は森林の荒廃も水不足に拍車をかけていると考えます。森林には水源涵養機能、いわゆる緑のダム機能があり、森林の土壌が降水を貯留し、河川へ流れ込む水量を平準化して、洪水を緩和するとともに、川の流量を安定させる役割があります。しかし、秋田の山はどこに行っても杉林。放置人工林によって森林の荒廃が進むと、降水が土壌に浸透せず、短期間で河川に流れ出てしまいます。ただでさえ、この冬は降雪量も少なかったので、森林は十分な水分を蓄えていないでしょう。水源涵養機能の低下で発生する水害は、洪水だけではないということを、この度の干ばつは物語っているように感じます。水が多くなるも少なくなるも森次第ということです。

     現在(仮称)イオン新能代SCの基礎工事のために、地元の山林から削り取られた土が運ばれています。山林所有者のご都合もあると思いますが、資本経済がために自然の恩恵がないがしろにされていることを虚しく思います。

     こういった気候変動も、自然界からの訓示として前向きに受け止め、「国の宝は山なり。山の衰えはすなわち国の衰えなり」という、秋田の先人の教えを今こそ顧み、一刻も早く森林再生に全力を挙げて取り組むべきです。

     さて、直近の林政事情についてですが、3月の国会で森林環境税及び森林環境譲与税法が成立しました。今定例会の補正予算案にも譲与税が計上されていますが、今年4月から施行の森林経営管理法とセットで、民有林の集積・集約化、民間事業体による経営管理、そして市町村による生産性のない森林の管理が、譲与税を財源に図られていくものと認識しています。

     こういった国の林政動向を踏まえて、①今後の森林産業政策の方針について質問していきますが、まずは当市の森林産業政策の最優先課題は何か、お知らせください。

     次に、統一的指針となる森づくりガイドラインの策定について。森林経営管理制度によって民有林の集約化と、民間による経営管理が図られていきますが、採算性重視の大規模施業になると、不適切な森林整備が蔓延し、森林の多面的機能が損なわれてしまう可能性があります。実際に全国各地で、計画性のない乱伐が進んだり、粗末な路網整備が土砂崩れの原因となり、山林破壊が発生しているケースもあります。また放置人工林による森林の荒廃が、水害や土砂崩れなどの自然災害、そして農作物の鳥獣被害や花粉症疾患など、様々な弊害を引き起こしていますが、森林の多面的機能をより有効的に発揮させていくためにも、伐採後の再造林・育林段階において、経済的機能を持つ森林であっても、適材適所で針葉樹と広葉樹の混交林化を図るなどの対策も必要です。役所は人事異動もありますし、森林経営管理制度は百年の大計と言える長期事業になるので、一貫した持続可能な森林整備を計画的に実施していくためには、既存の能代市森林整備計画よりも具体的な、統一的指針となる市独自の森づくりガイドラインを策定すべきではないでしょうか。市長のお考えをお知らせください。

     次に、地域林政アドバイサー制度の活用について。地域林政アドバイザー制度とは、市町村や都道府県が、森林・林業に関して知識や経験を有する者を雇用する、あるいはそういった技術者が所属する法人等に事務を委託することを通じて、市町村の森林・林業行政の体制支援を図るものであります。森林経営管理を進めるにあたって有効的な制度と考えますが、現在市における当制度の活用状況についてお知らせください。

     次に、譲与割合の高い都市との提携について。今年度から実施される森林環境譲与税は、全市町村に、民有林面積、林業就業者数、人口数を算定基準に、譲与額が決定して配分されます。当税制の最大の欠陥点は、森林面積や林業就業者数が少なく、自治体の林業費がほぼゼロの都市部であるのに、人口が譲与基準のほとんどを占めることで、法外な譲与額になってしまうことです。具体例として、桃山大学の吉弘憲介教授の試算によると、譲与額上位100位にランクしているのが、1位神奈川県横浜市、2位静岡県浜松市、3位大阪府大阪市。自治体の林業費平均額を見ると、横浜市および大阪市はいずれもゼロであるにも関わらず、横浜市の譲与額は推定1億4千万円。8位の愛知県名古屋市、21位の神奈川県川崎市、31位の埼玉県さいたま市なども同様のケースです。かえって、一人あたりの平均林業費が全国最高の群馬県上野村は、年間の林業費が平均約6億円にも関わらず、譲与額はおよそ720万円で、林業費全体の1%に過ぎません。この税制度の欠陥点は抜本的に見直す必要がありますが、配分の不均等を是正していく有効な手段として、当面は林業振興自治体がこのような譲与額の高い都市部と提携し、木材をどんどん使ってもらうしかありません。この不均等もプラスに考えると、森林産業の川上から川下の流れが形成され、地域を超えて木材の販路が広がることで、林業振興にもつながります。以上のことから、早急に譲与割合の高い都市との提携を進めるべきと考えますが、市長のお考えはいかがでしょうか。

     次に②4月から公開となった林地台帳の運用状況について。林地台帳とは森林整備を促進するために、森林所有者の情報を図面上で一元的に管理する制度ですが、2019年度からの本格的な運用に向けて各自治体で整備が進められ、能代市でも4月から林地台帳が公開となりました。その後の運用状況についてお知らせください。

     次に③自伐型林業の推進について。自伐型林業とは個人から取り組める自家伐採の小規模林業であり、専業~兼業~障害者就労と幅広い形態で就労機会が創出され、近年注目を集めています。現行林業に比べ10倍の就業者創出のポテンシャルがあり、初期費用300~500万円程度の低投資で参入でき、高性能林業機械を必要とせず、最低チェンソーと軽トラがあれば経営可能です。バックホーさえあれば素人でもコストゼロでつくれる、自伐型林業独自の路網整備技術があり、環境への負担が少ない、数十年経っても壊れない作業路網を広げることができます。施業委託型林業に比べ非常に低コストで施業できるため、伐採木の売上に対する採算性も格段に高く、ようは労働に見合う対価を確実に得ることができ、林業で儲けられるのです。全国的に林業は担い手不足で、今後の森林経営管理制度を円滑に進めるためには労働力が全く足りていません。大規模林業を補完する役割としても自伐型林業は注目され、独自の補助制度を設けたり、地域おこし協力隊として自伐に取り組む自治体も増えています。当市でも自伐型林業を推進する考えはないでしょうか。

     次に、④国有林経営への民間参入について。あまり世間では話題になっていませんが、今月5日の参議院本会議で、国有林野経営管理法改正案が、与党などの賛成多数により可決されました。最長50年という長期間、大規模に伐採・販売する権利が民間業者に与えられるので、中央資本企業や外資が参入し、国有林が長期・独占的に経営されることが危惧されます。また法案に伐採後の再造林の義務が明記されていないことから、乱伐による森林荒廃を懸念し、立憲民主、日本共産党は反対にまわりました。この改正案は来春からの施行となりますが、申し上げた通り不透明な部分が多く、適切な森林経営が実施されるのか不安を払拭できません。国有林経営への民間参入の影響を市としてどのように考えるか、お知らせください。

     

    2.教職員の多忙化解消について

     質問に入る前に、ここ最近立て続けに、ヤフーニュースのトピックスで取り上げられていた、とある公立学校で取り組んでいる革新的な教育改革についてご紹介します。

     まずは名門校として知られる、東京都の千代田区立麹町中学校について。当たり前にやってきたことを見直して、宿題を廃止、固定担任制を廃止、中間・期末テストも廃止した、大胆な教育改革で注目を集めています。誰もが「宿題をやる意味は本当にあるのか」という疑問を抱いたことはないでしょうか。当校の工藤勇一校長は赴任当時、宿題のあまりの多さに驚き、宿題をこなすことに汲々としている子どもたちを可哀想に思い、かねてより宿題の存在意義に疑問を持っていた工藤校長は、赴任2年目に夏休みの宿題をゼロにする方針を打ち出しました。その後段階的に宿題をなくしていき、4年目を迎える頃に「全廃」に踏み切ったそうです。宿題とは、できる子にとっては、できる問題を繰り返し何度もやらなければならないという無駄な作業が生じる。宿題を課して終わらせること自体が目的になってしまい、できない子にとっても根本的な課題解決につながらない。そしていやいや課題をこなしている時の脳みそは思考停止状態ですので、根本的に学力は身につかない。宿題は全廃になりましたが、だからといって生徒たちは勉強をしなくなったわけでもなく、学力が低下したわけでもなく、むしろその逆です。その理由は、次に踏み切った中間・期末テストなどの定期考査の全廃に関わってきます。

     誰もが経験あるでしょうが、定期テスト間近になると、テストに出そうな部分を一夜漬けで頭に叩き込む「一夜漬け学習」では、「テストの点数を取る」という目的においては有効ですが、学習成果を持続的に維持する上では全く効果的ではなく、テストが済んでしまえばかなりの部分は忘れてしまう。そうしたプロセスを経て獲得した点数・評価は、その生徒にとっての「瞬間最大風速」に過ぎず、それをもって成績をつけたり、学力が付いていると判断することは、適切な評価とは言えない。そういった考えから、赴任5年目から全学年で中間考査・期末テストを全廃。その代わりに単元テストを実施。また年に3回だった実力テストを5回に増やし、出題範囲が事前に示されない実力テストは生徒たちの本当の学力を測ることができる。生徒たちは授業で学んだことを単元テストで確認し、理解しきれていない部分は、そこですぐに復習するようになる。宿題や定期テストがなくなって、先生からも親からも強制されない、本当の意味での自主学習が実現したのです。ちなみにみんなができるようになったので、みんなの成績評価が5段階中「5」になったそうです。

     その他にも、髪型や服装の指導をやめたり、教室に貼りめぐされる教育目標の掲示を廃止したり、生徒自治による体育祭や学校祭などの学校行事運営を進めたり、麹町中学校の教育改革には、諸手をあげて全て大賛成です。

     次は東京都の世田谷区立桜丘中学校はについてです。かつてはかなり風紀が荒れていたそうですが、西郷孝彦校長が着任してから、校則で生徒たちを押さえつけることをやめ、逆に校則を全て廃止したそうです。校則はない、チャイムも鳴らない、制服は着ても着なくてもいい、タブレット端末や携帯電話も持ち込み可。公立校でありながらまるでフリースクールさながらです。麹町中と同じく定期テストも廃止しましたが、実際どうなったかというと、学力も学習意欲もかなり上がったそうです。「そういう自由な環境からじゃなければ、日本のスティーブ・ジョブズは生まれてこない」。西郷校長はそう話します。

     宿題や定期テストの必要性、ブラック校則の問題については、今後の一般質問で取り上げていきますが、抜本的な教育改革と多忙化防止に取り組む先進事例として紹介いたしました。「当たり前を見直す」このことが、多忙化解消のために最も必要な視点だと思います。

     それでは教職員の多忙化解消についての質問に移りますが、①昨年度からの取り組み状況と今後の課題について。この多忙化問題については昨年6月の一般質問で取り上げました。同年3月に秋田県教育委員会が「2018教職員が実感できる多忙化防止計画」を策定したことを受けて、能代市の多忙化解消に向けた動きについてお聞きしましたが、それから一年が経過しましたので、現在の進捗状況を確認するためにも再度お尋ねします。

     次に、②学校業務の抜本的な見直しと大幅な削減について。おとなり三種町の浜口小学校で、多忙化解消を目指した独自の取り組みで、学校業務の抜本的な見直しと削減を進めているという情報を掴み、直接校長先生にお問い合せしました。その取り組みというのが、教員全員参加型のワークショップで行う学校業務の事業仕分けであり、昨年度初めて実施したとのことです。付箋を使って先生たちが自由に意見を書き込み、現行の学校業務を分析して、負担が大きい割に成果の少ない業務からカットを検討。それによって慣習的に継続されてきた業務が次々と廃止。昨年度すぐに実施したこととして、学級だよりの発行回数を削減、生徒の活動委員会の集会を簡略化、教室前の全面掲示物の廃止、集会での賞状伝達を廃止、夏休みの生徒の「自由研究」を廃止。その他にも、教育関係者ではない私にはよくわからない業務の廃止や簡略化が進められています。これらの取り組みが実際に教員の負担軽減に繋がっているそうで、職員室の雰囲気は明るく、いつもわきあいあいと楽しそうに仕事に取り組んでいるそうです。この付箋を使ったワークショップ形式による事業仕分けは、多忙化解消のために非常に有効な手法と考えますが、当事例を参考に学校業務の抜本的な見直しと大幅な削減を図ることはできないでしょうか。

     次に、③卒業式の簡素化について。学校において卒業式は最も重要な行事の一つでしょうけれど、多忙化解消の観点からも卒業式の簡素化を唱える動きが世論にあります。卒業式の練習には多大な時間と労力を費やさなければならず、生徒にとっても疲労が大きいですが、そこまでして時間と労力に見合う成果を求める必要があるのか、私の少年時代からの疑問であります。そもそも卒業式は学習指導要領で規定されているわけでもなく、簡素化を図ることで卒業式の練習時間を授業時間に還元し、ゆとりが生まれ多忙化解消に繋がると考えるますが、卒業式の簡素化を検討することはできないでしょうか。

     次に、④多忙化と生徒数減にともなう今後の部活動のあり方について。社会情勢の変化にともない、部活動のあり方を見直さなければいけない転換期に差し掛かっています。現在市内中学校では、部員数不足によってやむなく複数校合同部活動化が図られたり、多忙化防止の観点から部活動への外部指導員の活用が検討されています。今後の部活動のあり方への見解をお知らせください。

     次に、⑤全国学力・学習状況調査の実施状況について。これまでも2回に渡り質問してきました。状況調査が自治体間競争に傾斜し、過去問題練習に没頭し本来の趣旨から逸脱してしまっている全国的な問題を取り上げ、また調査実施に関わる業務が多忙化の一因になっているという教育関係者の声をよく耳にするので、調査が教員の負担になっていないか確認させていただきました。質問中において状況調査テスト後の各校採点・自校分析が負担業務になっている問題についても質し、廃止の方向で検討するという答弁もありましたが、昨年度からの全国学力・学習状況調査の実施状況について再度確認させていただきます。

  • 2019年3月定例会

     

    1.持続可能な開発目標SDGs を基本指針とするまちづくりを進める考えは

     

    2.森林再生による持続可能なまちづくりについて

    ①森林産業振興施策の方針は

    ②森林経営管理法施行後の対応は

    ③生態系と環境保全のために森林整備する考えは

    ④地域内エコシステムを構築するために木質バイオマスを普及する考えは

     

    3.子育て支援施策に対する考えは

     

    4.大型七夕収納施設について

    ①施設整備の検討状況は

    ②想定している整備規模は

    ③何を目的とするのか

     

     

    質問原稿

     

    1.持続可能な開発目標SDGsを基本指針とするまちづくりを進める考えは

     近年、「持続可能」というキャッチフレーズを目にする機会が増えた気がします。大量生産・大量消費社会のレール上にある発展や成長には持続性がなく、いづれは経済も行政も破綻し、地球の有限なる資源が枯渇してしまう。そんな危機感が世界的に共有されつつあり、少しづつですが、消費者意識も変わりつつあり、エコロジーなニーズに応えるべく、環境に負担をかけない「持続可能」なビジネスを展開する民間企業も増えてきています。

     行政分野においても「持続可能なまちづくり」を目標に掲げる自治体が増えてきまして、その意識転換は評価したいものでありますが、「持続可能なまちづくり」とは一体何なのか、その本質が追求されることなく、言葉だけが先走って、暗中模索を続けるケースが多いように感じる今日この頃です。

     津々浦々で人口減対策や地方創生が迷走する中、世界的に共有できる「持続可能なまちづくり」の基本指針が誕生しました。それが2015年の国連サミットで採択された、持続可能な開発目標SDGsです。十二月定例会でもSDGsについて質問をしましたが、時間の都合上、議論を深めることができなかったので、再度質問事項としました。

     大量生産・大量消費社会がもたらしたもの、それは我々が直面している人口減少問題であり、健康や福祉の問題であり、気候変動や自然災害であり、持続不能な社会であります。経済優先の発展や成長のあり方を抜本的に見直さなければ、社会は持続性を失ってしまうことに、ようやく人類は気付き始めました。そして持続可能な社会の実現を目指して導き出されたのが、国境や言語を超えて全人類が共通して取り組める、17項目の国際目標SDGsです。

     日本政府もSDGsの達成に向け、日本独自のSDGs実施指針、いわゆる日本版SDGsとして、8つの優先課題を設定しました。その優先課題を要約すると、住民の健康と福祉を守り、自然環境や生態系に負担を掛けない、持続可能な開発のあり方を目指して、循環型社会を形成しようというものです。日本版SDGsの大きな柱三本のうちの一つが、「SDGsを原動力とした地方創生、強靭で環境に優しい魅力的なまちづくり」です。つまり、SDGsをまちづくりの基本指針にし、地方創生を深化させようという目論見です。そして政府は30年度「SDGs未来都市」および「自治体SDGsモデル事業」を創設し、SDGs未来都市に29自治体、自治体SDGsモデルに10自治体が選定され、選定自治体は成功事例として普及展開を行うべく、国から支援を受けながら、中長期を見通した持続可能なまちづくりを目指します。

     昨年夏に私が北海道下川町に行政視察に行った際、下川町がたまたまSDGs未来都市および、自治体SDGsモデルの両方に選定されていたので、SDGsについて初めて知りました。下川町ついては前回も説明したので、概要のみお話しますが、下川町は森林産業を主体に、ヒト・カネ・モノが地域内でまわる地域経済循環を構築。持続可能な森林経営を形成し、木質バイオマスの導入に力を注ぎ、その施策の成果として持続的な雇用創出に成功。森林産業に関連する新規創業や企業誘致が増加。移住者が増え人口減少が緩和。住民税が増加するなど、実績が数値として確かに現れています。平成の大合併で単独行政の道を選んだ人口3千人規模の小さなまちで、鉄道も高速道路も通らず、空港も港湾もない、僻地にあるまちが、今日本のトップランナーとなっているのです。持続可能なまちづくりのために根本的に必要なことは、高速道路でも港湾整備でもなく、中央資本や国会議員のテコ入れでもなく、そのまちの資源を有効的に活用し、昔のような循環型社会に回帰するという、とてもシンプルな答えではないでしょうか。

     それでは質問に入りますが、先進事例の実績から学び取れる通り、持続可能なまちづくりを展開するために、SDGsは必要不可欠の基本指針になると考えますが、市長のご見解をお聞かせください。

     

    2.森林再生による持続可能なまちづくりについて

     私の政策の基本方針として、森を再生させ、森と共生し、森を中心に発展する持続可能なまちづくりという構想を掲げています。「国の宝は山なり。山の衰えはすなわち国の衰えなり」という、初代秋田藩主佐竹氏の家老、渋江政光の名言の通り、森林と共存共栄を目指すことが、持続可能なまちづくりを実現するための鍵となります。

     森林が私たちにもたらす恩恵は、とても多面的であり、計り知れません。まずは経済への影響ですが、持続可能な経済発展のために、森林産業の振興が欠かせないことは、今や共通認識でしょう。戦後の木材輸入自由化やエネルギー革命の影響を受けて、林業・木材業ともに衰退してしまいましたが、森林資源の地産地消を進め、建築資材やエネルギー資源として有効活用し、経済の内部好循環が図られることが、持続的な雇用創出や産業振興に繋がることは、全国の先進自治体を見れば明らかです。

     また経済的な観点よりも重視すべきが、森林の環境保全機能です。森林には水源涵養機能、土壌保全機能、生物多様性保全機能といった、多面的な環境保全機能があります。しかし人工林の放置によって森林機能が著しく低下し、その影響で我々の暮らしに様々な弊害が生じています。地震や豪雨にともなって、頻発するようになった水害や土砂災害。記憶に新しいのは、平成二十九年七月の九州北部豪雨や、平成三〇年九月の北海道胆振東部地震。九州北部豪雨の被害による死者約四〇人中、土砂災害による死者が二十三人で、過去最大と言われる流木災害も発生しました。北海道胆振東部地震の被害による死者約四十人中、土砂災害による死者が二十人。こういった災害によって及ぼされる経済的な損失は非常に大きく、九州北部豪雨時に秋田県でも発生した統計開始以来最大とされる水害では、被害額は400億円に登っています。近年増える水害や土砂災害は、気候変動自体はきっかけに過ぎず、最もの要因は森林の水源涵養機能や土壌保全機能の低下に違いないでしょう。

     また、近年増加する農作物の鳥獣被害の要因は、人工林の拡大と荒廃で生物多様性保全機能が低下し、食物連鎖が崩壊したことによる、深刻な餌不足です。能代市でも鳥獣被害防止対策事業費が当初予算では890万円計上されていますが、年々増加傾向にあり、やはり鳥獣被害も経済的な損失に繋がっています。水源涵養機能や生物多様性保全機能の低下は、源流の水質を悪化させ、プランクトンが不足するので、農業や漁業にも影響し、川や海での魚介類不漁の要因にもなっています。また最近誰もが共感できる弊害は、スギ花粉アレルギーの増加でしょう。

     もはや水害も、土砂災害も、鳥獣被害も、元を辿れば人災です。森林は人間を含む全ての生命のライフライン。森林が健全な状態にあれば社会は発展し、かえって森林が荒廃すれば社会は衰退する。つまり森林が再生すれば、まちも国も再生する。「国の宝は山なり。山の衰えはすなわち国の衰えなり」と言った、先人の叡智が伺い知れます。

     さて、森林再生による持続可能なまちづくりを進めるにあたり、新元号となる今年は、森林再生元年になるのではないかと思います。というもの、平成三十一年度から各自治体に(仮称)森林環境譲与税の譲与が開始されます。新しい課税には是非があり、例えば今話題のイージス・アショアを整備するのを止めれば、約十年分の森林税を確保できますが、行財政の見直しによって森林産業振興のための予算は充分に確保できるからです。しかし森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律案は、本国会で成立するでしょうから、新たな財源の有効活用策を肯定的に考えるべきでしょう。また三十一年四月から施行される森林経営管理法。施業集約化などを目的に市町村に作成が義務付けられていた林地台帳も三十一年四月から公表。この三十一年以降の自治体の舵取りが、まちの命運を分けるものと思われます。

     それでは質問に入りますが、まずは①こういった国の動向を鑑みた今後の能代市の森林産業振興施策の方針についてお知らせください。

     次に②森林経営管理法施行後の対応について。今年四月から施行される森林経営管理法は、適切な経営管理が行われていない森林を、意欲と能力のある林業経営者に集積・集約化するとともに、それができない森林の経営管理を市町村が行うことで、林業の成長産業化と森林の適切な管理の両立を図るものですが、当市においても四月から森林所有者の意向調査が実施されるとものと認識しています。これから森林所有者から経営管理権が集積されるにあたり、管理委託者や市町村によって森林が適正に管理されるのか、また経営管理計画に不同意の森林所有者が強権的に集積を進められないかといった懸念もあります。森林経営管理法施行にともなう市の対応について詳細な説明を求めます。

     次に③生態系と環境保全のために森林整備する考えについて。森林の荒廃が我々の暮らしに及ぼしている弊害や経済的損失は、先に述べた通りですが、能代市森林整備計画の基本方針にも、多面的環境保全機能を発揮させるための整備方針について明記されています。また森林経営管理法の中でも、生産性のない人工林の複層林化、つまり自然林化が方向付けされています。今後の生態系と環境保全のための森林整備の考え方についてお知らせください。

     次に④地域内エコシステムを構築するために木質バイオマスを普及する考えについて。木質バイオマスの普及は、森林産業が活性化するだけではなく、地域経済循環を構築するためのエンジン役になります。これまで視察に行った、下川町、岡山県西粟倉村、岩手県紫波町などに共通していますが、公共施設へ木質ボイラーを導入することで、森林資源のカスケード利用を進めて安定した需要を確保し、素材生産を促進させます。また化石燃料からのエネルギー転換によって地域経済を好循環。結果として持続的な雇用創出や産業振興に繋がっているケースが見られます。私が提言したいのは、受益が一部団体に留まる売電目的ではなく、より多くの住民が直接的に恩恵を授かる木質バイオマスの活用です。現在国でも森林資源エネルギーの地産地消を促進する「地域内エコシステム」の構築を進めています。能代市次世代エネルギービジョンにおいても、バイオマス資源活用は大規模ではなく、地域単位での導入が適当とされていますが、地域内エコシステム構築のため、木質バイオマスの普及を考えられないか、市長のご見解をお聞かせください。

     

    3.子育て支援施策に対する考えは

      昨年六月、齊藤市政四期目における子育て支援の方針について質問しました。その際、経済的支援については庁内検討を進めていくというご答弁があったので、私は祝い金制度は費用対効果が不明瞭である、もし経済的支援を充実させるならば、経常的に発生する養育費や教育費の負担削減を講ずるべきだと主張しました。

     そしてこの度、当初予算に新規事業として結婚・子育て祝い金事業費などが計上されていることもあったので、今後の子育て支援の方針について市長にお尋ねします。

     

    4.大型七夕収納施設について

     大型七夕収納施設、いわゆる観光拠点施設の整備基本計画たたき台が策定され、検討委員会が立ち上げられたのは平成二十七年。同年八月に、委員会から最終報告が提出された後、市長からは白紙ベースで基本計画素案を策定したいと報告がありました。その後、商工会議所から収納庫整備の要望書が提出される動きはありましたが、市では水面下での検討を続けていたものと推測します。

     そして今年一月上旬の地元紙の新春市長インタビューの中で、大型七夕常設展示館整備を前向きに考えていると判断できるようなコメントがありましたので、この度、大型七夕収納施設について質問させていただく次第です。

     ①施設整備の検討状況について。②現段階において想定している施設の機能、設備、経費といった整備規模について。 ③現在検討されている施設は何を目的とし、どんな役割を担うものなのかについて。④通例は指定管理者制度による公設公営になるものと想定されますが、その点についてもご説明をお願いします。

  • 2018年12月定例会

     

    1.北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録について

    ①市で発掘した縄文遺跡・遺物の管理状況は

    ②広域観光資源として能代の縄文遺跡等を活用する考えは

    ③杉沢台遺跡への交通アクセスを改善すべきでは

     

    2.公共施設への無線LAN(Wi-Fi)設置拡充について

    ①現在の設置状況及び利用状況は

    ②無線LANの設置が進まない理由は

    ③利用者ニーズを満たすため設置の拡充を進めるべきでは

     

    3.核のごみ最終処分場の説明会について

    経済産業省等による市内説明会開催を受けて市長の見解は

     

    4.来年度予算編成とSDGs(持続可能な開発目標)について

    ①来年度予算編成の方針は

    ②SDGsの観点を来年度以降の予算編成に生かす考えは

     

     

    質問原稿

     

    1.北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録について

     秋田県を含む、北海道、青森県、岩手県の4道県及び関係自治体が提携して、世界遺産登録を目指した取り組みを進めている、北海道・北東北の縄文遺跡群。17遺跡から構成される遺跡群で、北海道6件、青森県8件、岩手県1件、そして秋田県は鹿角の大湯環状列石と、北秋田市の伊勢堂岱遺跡の2件です。

     世界遺産登録に向けた取り組みは、2006年にスタート。国内における予選落ちが続き推薦が見送られてきましたが、ようやく今年7月になって、国の文化審議会より、2020年度の世界遺産推薦候補に選定されました。悲願達成に向け一歩前進したことに、関係自治体は朗報に歓喜したことでしょうけれど、もう一件自然遺産候補とし「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が選定されていました。2020年からは、文化遺産自然遺産問わず、推薦枠は一国につき一件に限られるので、最終的にどちらかに絞られることになったのですが、11月2日、政府は後者の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」に推薦を決定したと発表しました。

     残念ながら北海道・北東北の縄文遺跡群は、2021年以降への推薦見送りとなったわけですが、この度の一連のアクションは、世界に誇れる縄文文化の希少価値が再認識され、縄文ブームの火付け役となり、知ってか知らずか全国津々浦々で、縄文関連のイベントや展示会などが開催されています。

     さて、縄文遺跡と言えば、我が能代市でも約190件の遺跡が発見されています。その代表格と言えば杉沢台遺跡でしょう。県内の国指定史跡13件中、当市有する2件が、檜山安東氏城館跡と杉沢台遺跡です。杉沢台遺跡は、1980年に県教委によって発掘調査が行われ、縄文時代前期を中心とした、全面積35,000平米に及ぶ、大規模集落跡です。竪穴式住居跡が44基、食料を保存する貯蔵穴が109基発掘。なかでも長径が31mもある日本最大級の超大型住居跡が見つかり、話題となりました。本遺跡は、当時の生活や社会構造を解明していくうえで、非常に貴重な研究材料です。

     この度の質問のポイントは、縄文遺跡群の世界遺産登録へ向けた動向をチャンスに捉え、広域観光資源として、能代の縄文遺跡などを活かすことです。これまでの能代市の施策では、縄文遺跡などを観光資源に活用する動きはなかったものと認識しており、市観光基本指針にも縄文というワードは登場しません。縄文遺跡や遺物を展示する常設施設も整備されていませんし、多くの遺物は旧富根小学校に保管されているとのことで人目に触れる機会すらなく、歴史・文化的な観光資源として注目されるのは、檜山城址や役七夕、金勇、昨今では日本遺産北前船寄港地などであり、能代の縄文は日の目を見ないままです。

     大湯環状列石や伊勢堂岱遺跡のような、大規模な投資を行い整備したシンボリックな遺跡と比べれば、杉沢台遺跡を始めとする能代の縄文資源は、現状のままではインパクトに乏しいのは否めません。しかし、世界遺産登録という希望的観測のもと、インバウンドやDMOをといった観光施策を念頭に、鹿角から北秋田、北秋田から能代と、県北一帯となった縄文の広域観光ルートも確立できる可能性もあり、ソフト・ハード問わず、最低限のインフラ整備は必要と考えます。

     以下、私の持論を交えますが、北海道・北東北の縄文遺跡群の、世界遺産登録に値する普遍的価値とは、能代を含む北東北や北海道は、稲作によらない狩猟採取を中心とする「続縄文時代」が平安時代近くまで続いた、日本最後の縄文文化圏であることです。日本史で定義される縄文時代とは、1万3000年くらい前から2300年くらい前までの、約1万年間続いた時代でありますが、我々能代市民にとっての縄文とは、途方もない過去ではなく、わりと最近の話なのです。なぜ北東北限定かというと、日本海側は秋田山形の県境の辺り、太平洋側は宮城県北部の辺りまでが、7~8世紀頃において中央政権の蝦夷征討が及んでいた境界ラインで、その境界ラインを超えて北上するとアイヌ語地名の濃厚地帯となり、能代市にも浅内・梅内・田床内、切石・吹越・築法師・苅又石、竹生・母体・真壁地など、アイヌ語地名が多く残っているのを証拠に、縄文人末裔とも言える蝦夷やアイヌ民族がたくさん暮らしていたことは明白です。渡来系である朝廷によって、古代日本人は先住地を奪われ、東へ北へと亡命してきたので、北海道・北東北は遺伝子的にも縄文文化が色濃く凝縮しています。現在の日本史は権力闘争の勝者によって編纂されてきた史料をベースに成り立っているので、古代日本の本来の姿を読み解くブラックボックスが、この地に眠っていると私は考えています。

     あわせて、縄文文化が世界的に注目されるのは、共存共生の循環型社会の形成をもって、争いのない平和な時代を、何百年何千年と営んできたからです。秋田県ホームページの世界遺産登録推進サイトにこんな一節があるのでご紹介します―環境問題や人権問題など、人類は多くの問題を抱えています。地球上のすべての生き物にとって持続可能な未来。そのために私たちができることは何でしょうか。縄文人の豊かな知恵は、私たちが進む道を指し示してくれるはずです。これからの人口減少による縮小化社会を乗り越え、持続可能なまちづくりを構築するヒントは、縄文人の精神性や社会性に見出すことができ、後の質問項目である持続可能な開発目標SDGsの理念にも、縄文のスピリットが通ずるものがあります。

     それでは質問に入りますが、①市で発掘した縄文遺跡・遺物の管理状況について、②広域観光資源として能代の縄文遺跡等を活用する考えについて、お知らせください。次に③の杉沢台遺跡への交通アクセスについてですが、杉沢台遺跡については当市HPにも紹介がなく、杉沢台遺跡へのアクセスは地元民でなければ非常に分かりづらい位置にあります。案内板を設置するなど交通アクセスの改善が必要と考えますがいかがでしょうか。

     

    2.公共施設への無線LAN(Wi-fi)設置拡充について

     市内公共施設の無線LAN(Wi-fi)の設置状況についてお尋ねします。公共施設への無線LAN設置を要望する声を、とりわけ若年層からいただく機会があり、この問題に関しては、長年に渡り文教民生委員会の中で取り上げてきました。ちなみに本項質問で言うところの公共施設とは、主に公民館などの施設を指します。

     現代は言うまでもなくITが浸透したネット社会。調べ物だけではなく、会議や講演等の場においても、インターネット環境を要する場面が増えてきています。総務省の調査によると昨今のスマホ所有率は約60%、タブレット端末の所有率は約30%。インターネットは、世代を問わず誰でも気軽にアクセスできる存在となり、公共空間におけるネット環境の拡充は、水道や電気と同レベルのインフラ整備になりつつあります。更に視野を広げると、訪日外国人向けの観光対策としても、特に2020年の東京オリンピックを念頭に、国としても無線LANの整備促進と利用円滑化に注力しています。

     多くの市民からの付託を受け、これまで文教民生委員会の質疑において、再三に渡り公民館などの文化施設に、無線LAN設置を拡充すべきと提案してきましたが、依然として改善が見られません。新庁舎への無線LAN導入後の利用状況を勘案し、検討するという釈然としない返答が続いてきました。現在、市民が利用可能な無線LANが設置されている公共施設は、市庁舎や市民活動支援センターなど、ごく少数であると認識しています。

     それでは質問に入りますが、①現在の無線LANの設置状況及び利用状況について、②無線LANの設置が進まない理由について、お知らせ願います。次に③についてですが、ネット環境が充実することで公民館などの文化施設の利用者増も見込めると考えますし、舞台公演などにおいても、無線LANによる情報伝達が主流になりつつあるという話も聞きます。利用者ニーズを満たすためにも、設置の拡充を進めるべきです。当局のご見解をお聞かせください。

     

    3.核のごみ最終処分場の説明会について

     先月26日、経産省資源エネルギー庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)によって「科学的特性マップに関する対話型全国説明会」、いわゆる高レベル放射能廃棄物最終処分地選定に関する説明会が開催されました。私自身も、あまり参加者がいないだろうと軽い気持ちで参加したのですが、会場は4~50人の参加者で溢れ、一般市民から商工団体関係者、反原発運動家など、見識を備えた方ばかりで、その参加意欲に圧倒されました。担当職員が地層処分に関する一通りの説明を終えたあと、グループ形式で、より踏み込んだ質疑応答が行われました。

     国は地層処分についての理解を深めさせるために「科学的特性マップ」を昨年7月に策定。火山や断層が近くにあるなど地質的な問題がなく、輸送面において利便性のある沿岸地域が適地とされ、該当する約900の自治体で重点的に説明会が展開され、その中に能代市も含まれているのが開催の経緯だそうです。担当職員の説明によると、県知事や市町村長の同意なくして選定調査を強行することはないという回答でありました。秋田県内には火山や地下資源が多くあり、能代市においても断層帯が存在し、能代市が選定有力地となる可能性は極めて低いと考えます。しかし首長からの申し入れがあれば、先方は調査に踏み込む姿勢であるとのお話です。住民理解が伴うので、候補地選定は難航することでしょうけれど、調査対象自治体には最大90億の交付金という見返りもあります。

     今回の説明会開催で、不安を抱いている市民も多いのではないでしょうか。やはり自治体トップである市長の見解を、公的な場で明らかにする必要があると思い、今回質問させていただきます。経済産業省等による市内説明会開催を受けて、市長の率直な見解をお知らせください。

     

    4.来年度予算編成とSDGs(持続可能な開発目標)について

     持続可能な開発目標SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略称で、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載される、2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するために、17項目の目標が掲げられ、地球上の誰一人取り残さない、持続可能で多様性と包摂性のある社会を目指す指針であり、日本政府もSDGsに積極的に取り組んでいくことを標榜しています。

     政府は、日本独自のSDGs実施指針、いわゆる日本版SDGsとして、8つの優先課題を設定。健康・長寿の推進、持続可能なインフラの整備、循環型社会の構築、生物多様性や環境の保全などですが、日本版SDGsに取り組む大きな柱三本のうちの一つとして、「SDGsを原動力とした地方創生、強靭で環境に優しい魅力的なまちづくり」があります。つまり、SDGsの理念をまちづくりに取り込んで、地方創生を深化させる目論見があり、地方創生分野におけるSDGsモデルを構築すべく、政府は本年度「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」を創設しました。公募の結果、SDGs未来都市に29自治体が選定、自治体SDGsモデルに10自治体が選定され、今後選定自治体は、成功事例として普及展開を行うべく、国から財政的支援を受けながら、中長期を見通した持続可能なまちづくりを目指します。

     私が持続可能な開発目標SDGsについて知ったきっかけは、今年7月に行った北海道下川町の行政視察です。下川町は、人口3千人規模の小さなまちですが、森林資源を活用した持続可能な地域社会を目指し、植栽と伐採を永久的に繰り返すことができる循環型森林経営を確立し、一本の原木を余すことなく使う森林資源のカスケード利用を進め、特に森林バイオマス産業が目玉となっており、エネルギー自給率を高めるべく公共施設への木質バイオマスボイラーの導入を進め、ヒト・モノ・カネが地域でまわる循環型経済を構築。化石燃料からのエネルギー転換により削減された燃料費分を積み立て、独自の子育て基金を創立したり、超高齢化社会と低炭素社会に対応したエネルギー自給型集住エリアを整備したりと、その先進的な取り組みが評価され、下川町は国の環境モデル都市、環境未来都市の選定を受け、本年には「SDGS未来都市」及び「自治体SDGSモデル事業」の両方に選定されました。

     人口減少が緩和されるなど、事業成果が数字として現れており、確かな実績を築いて今後の発展が注目されるところです。国の財政支援の是非は別として、SDGsの理念は、今後持続可能なまちづくりを構築するためにも必要不可欠であり、能代市としても、今後の総合計画や総合戦略、予算編成においても中核に位するべき理念と考えます。

     質問に入りますが、①来年度予算編成の方針について、②SDGsの観点を来年度以降の予算編成に生かす考えはについて、市長のご見解をお知らせ願います。

  • 2018年9月定例会

     

    1.市職員のワークライフバランスの実現について

    ①時間外勤務時間数及び手当総額が昨年度より増加している要因は

    ②これまでの過重労働改善策が有効に機能していると言えるのか

    ③過重労働解消は自治体トップに最大の責務があると考えるが市長の所感は

    ④今後の市職員のワークライフバランスの実現に向けた施策は

     

    2.2020年からの小学校の英語教育について

    ①英語教科化に向けた準備の状況は

    ②英語教育への能代市独自の方針はあるか

    ③教職員の多忙化の一因にはならないか

     

    3.イオン出店計画について

    ①工事の進捗状況は

    ②詳細な出店計画等はまだ明示されていないか

     

     

    質問原稿

     

    1.市職員のワークライフバランスの実現について。

     昨年に引き続きことしも市職員の過重労働問題について取り上げます。過重労働の解消によって、職員皆様の健康を促進することはもちろん、労務効率と生産性の向上、本当の意味での定員適正化、行財政運営の健全化を図り、能代市最大の事業体である市役所が率先して家庭円満、夫婦円満なワークライフバランスを実現できる職場モデルとなり、より質の高い地域社会の発展を目指すことが質問の趣旨であります。

     平成29年度の時間外勤務の状況ですが、事前に担当部署からいただいた資料に基づいてお話しします。時間外手当支給者数は342人、時間外勤務時間数が6万7671時間で前年より8,791時間増、時間外勤務手当総額が1億5353万円で前年より1,846万円増、年間360時間以上の時間外勤務をしている職員数は43人で前年より10人増。昨年度は、県知事選、県議補欠選、衆議院選と3つもの選挙が重なった年だったので、選挙投開票事務が前年より3,000時間以上ふえたことが、時間外勤務が増加した一因でしょうけれども、この3,000時間を差っ引いても時間外勤務は依然増加の傾向です。

     前回の質問の御答弁では、過重労働解消策としてノー残業デーの設定、ヒアリングなどの実態調査、第2次定員適正化計画の見直し、業務量の管理などを挙げておりました。しかしながら、数値的に見ても、前年度より改善傾向にあるとは明らかに判断できません。

     6月に質問した教職員の多忙化問題もそうですが、国政の動向に大きく左右され、行政サービスの多様化と複雑化がどんどん進んでいく御時世ですので、地方自治体の権限と能力の範疇では解決が非常に難しい問題であることは十分承知していますし、職員の皆様もありとあらゆる手段で御尽力されているかと思います。定員適正化計画の見直しや業務委託など過重労働を根本的に解決するには、いかなる手段であっても決して少なくはない予算が伴うでしょうけれど、その予算配分を決定する最大の権限は自治体トップにあり、トップである市長の手腕が最大の鍵を握っていると思います。

     そこで質問に移りますが、まずは①時間外勤務時間数及び手当総額が昨年度より増加している要因について。②これまでの過重労働改善策が有効に機能していると言えるのかについて。③過重労働解消は自治体トップに最大の責務があると考えますが、市長の御所感について。④現況を鑑みた今後の市職員のワークライフバランスの実現に向けた施策についてお知らせ願います。

     

    2.2020年からの小学校の英語教育について。

     学習指導要領の見直しにより、2020年度から大きく変わる小学校での英語教育、現在、5、6年生で週1時間、年間35時間の必修である外国語活動は現在何も行われていない3、4年生からの前倒しになり、5、6年生では新たに外国語、すなわち英語が正式教科となって配当時間は週2時間、年間70時間となります。現在の外国語活動は、コミュニケーション能力の素地を養い英語になれ親しむことが目的であり、ALTとの歌やゲームでのアクティビティーが授業に取り入れられていますが、英語が教科化することでこれまでの聞く、話すの活動に読む、書くを加えた4つの技能を学び、教科書も用意され、通知表で成績もつけられるようになります。

     そもそも、国が小学校の英語教育の改革に踏み切った背景ですが、文科省の説明によりますとグローバル化社会に対応できる人材を育成し、アジアトップレベルの英語力を目指すことだそうで、いろいろとごもっともそうな理由を羅列してはおりますが、学習指導要領の中身や教育予算の現状を鑑みると、実を伴う英語教育となり得るのか、大義ある改革となり得るのか、非常に不透明であります。実際、当事者となる現場の教職員の中には、不安や戸惑いの声も多いと耳にします。

     専門家や識者間でも物議が醸されており、これまで英語指導経験のなかった教職員が指導に当たることで、児童にとって実のある英語教育が行われるのか。また、適切な成績評価が行われるのかについても、懸念が払拭されません。児童や教職員にとって英語教科化が弊害とならないこと、またやるからにはより質の高い英語教育が実施されることを願い、このたびは質問項目といたしました。

     まずは、①英語教科化に向けた準備状況について。英語教科化2020年度完全実施に向けて現在は移行期間に当たるわけですが、現状をお知らせ願います。次に、②能代市独自の英語教育方針はあるのかについてお知らせ願います。次に、③英語教科化が教職員の多忙化の一因にはならないかについて。前回、教職員の多忙化解消について質問しましたが、現在県・市町村と連携を図りながら教職員の多忙化解消に向けた動向があり、能代市でも調査報告の軽減や学校訪問の回数を減らすなどの業務の見直し、部活動指導における週当たりの休養日の拡大、お盆期間3日間の完全閉庁日の実施といった前向きなアクションが見られることに、希望的観測を抱いておりますが、そんなさなかに英語教科化を含む新学習指導要領の実施で新たな業務量がふえ、教職員の負担が拡大することが考えられます。その点について教育委員会のお考えをお知らせ願います。

     

    3.イオン出店計画について。

     (仮称)イオン新能代ショッピングセンターについての質問は、昨年12月ぶりですが、私がイオン出店について質問する最大の理由は、郊外型の大型店舗ができることで都市構造が大きく変容し、この人口減少が進む縮小化社会において市街地が拡大し、インフラ維持や除雪費用など経常的な支出が膨張し続けていくことで、行財政運営が緊迫化することを回避するためです。

     3月定例会に計上された当初予算で、開店時期も詳細な出店計画も明らかにされず、大きなブラックボックスを抱えたまま、賛成多数で可決されてしまったイオン出店に伴う配水管移設工事費用、イオン出店予定地前が通勤道路ですので、現在配水管移設工事が着々と進んでいる様子は、平時目にしております。それに対して地盤改良工事と造成盛り土工事ですが、地元下請業者のものと思われる作業重機や運搬車両が出入りしている様子も拝見していますが、素人目には工事の進捗状況が順調なのかどうか判断がつきかねます。

     6月定例会での同僚議員の質問答弁によれば、現時点では工事完了予定年月日の変更に関する届け出は提出されておらず、施工中の造成工事に要する期間の見通しが立っていないため、現時点で開店時期を明確にすることは難しいとのことでありましたが、イオン出店による地元商業者や経済界への影響ははかり知れないので、早急に明示させるべきであるとこれまでも主張してきました。6月、9月の2度の定例会にわたり、市長説明の中でイオン出店について触れられてこなかったので、改めて現況を把握したい次第であります。

     それでは、質問に移りますが、①工事の進捗状況について。②詳細な出店計画はまだ明示されていないのかについてそれぞれお答え願います。

  • 2018年6月定例会

     

    1.持続可能なまちづくりについて

    ①齊藤市政4期目の重点施策は

    ②今後の財政状況の見通しをどう捉えているか

    ③財政調整基金についてどのように考えているか

    ④今後の子育て支援の方針は

     

    2.教職員の過重労働解消について

    ①過重労働の現状をどう認識するか

    ②過重労働の解消策はどう考えるか

    ③夏季休暇中における学校閉庁日の実施は考えているか

    ④全国学力・学習状況調査の実施状況は

     

     

    質問原稿

     

     改革ネットワーク青の会、落合康友です。冒頭に申し述べますが、皆様ご存知の通り、昨日の大阪北部地震で、高槻市の小学校のプールの塀が倒壊し、通学中の9歳の女の子が亡くなりました。このプールの塀は、鉄筋が入っていない違法建築物だったとの情報も伝わって来ていますが、全くあるべきではない事故であり、当市の状況はどうなっているのか、市民の関心も高まっています。今回の一般質問通告にはないので、委員会の事務の調査で確認したいと思いますが、市長はじめ市職員の皆様におかれましては、この案件について念頭に入れておいていただきたいと、お願い申し上げます。それでは、通告に従い一般質問を始めます。

     

    1.持続可能なまちづくりについて

     今春の改選では、持続可能なまちづくりの実現を政策に掲げ、市民の皆様からご理解とご信任を賜り、二期目の当選を果たすことができました。政治家として、新たなステップへ進めたことに、感謝の念が尽きません。

     選挙期間中、消費至上社会の資本主義システムに基づいたまちづくりでは、地方行政および、地方経済の発展には、限界があることを強く訴えてきました。歯止めの効かない人口減と少子高齢化。その波及的影響によって、縮小せざるを得ない、自治体運営と民間経営。地方創生以降、国からの交付金を投じて、人口減対策に取り組み、ある一定の成果を示している自治体もありますが、中長期的に見た場合の費用対効果は、依然不透明であり、持続可能なまちづくりのために集中すべきは、人口減対策ではなく、人口減に対応できる行財政システムと社会保障システムの、抜本的な再構築であると、主張してきました。

     そして「消費社会のまちづくりから、循環型社会のまちづくりへトランジション」というキャッチフレーズを掲げ、地域資からエネルギーを自給自足することによって、お金・人・モノを地域内で循環させ、持続的な産業振興と雇用創出、そして豊かな生活環境を実現させる、「地域循環型経済」を提唱してきました。

     まさに私が目指すまちづくりを、先進的に取り組む自治体として、北海道下川町の存在を、私の後援会長より教えていただいたのですが、下川町は、人口約3400人の、町面積の9割を森林が占める小さなまちでして、平成の大合併時に単独行政を選択し、国に頼らないで自立して生きていく道を、着々と切り拓いてきました。昨今では珍しいケースで、北国でありながら移住者が増加傾向にあり、その主な理由は、バイオマス産業都市として、エネルギー完全自給型の地域を目指し、林業や木材業を中心とした、持続的な産業振興と雇用創出に成功しているからです。化石燃料から地域資源である森林バイオマスにエネルギー転換することで、それまで地域外に流出していたお金を、地域内で循環させる。率先的に公共施設へ木質ボイラーを導入し、エネルギー転換によって浮いた費用は、給食費や保育費、医療費などの子育て支援にまわす。灯油販売業者の組合がバイオマス供給事業を担うことで、民間事業者間の不均衡も解消し、町ぐるみで森で食っていくまちを目指し、私がこれまで提唱してきている「持続的な自主財源の創出」に、本格的に取り組んでいる、全国的にも希少な先進地モデルであると思います。

     選挙シーズンになると、国のパイプどうのこうのというフレーズを耳にする機会が増えますが、今地方都市に必要なのは、国のパイプではなく、下川町が示しているような自立と自治の精神です。下川町は今後行政視察に行く予定ですので、またの機会に詳しくご紹介しますが、議員二期目も引き続いて、持続可能なまちづくりの実現を目指し、実践と探求をしていきたいと思います。

     さて最初の質問ですが、持続可能なまちづくりをテーマに、齊藤市政四期目の姿勢をお尋ねいたします。

     まずは①齊藤市政4期目の重点施策について。三月の一般質問にて、当市における喫緊の重要課題についてお尋ねしたところ、「若者の定住につながる産業振興と雇用確保」「子供を産み育てやすい環境づくり」「健康をキーワードとした各分野の施策の推進」の三点を述べられました。改選を経て、齊藤市長が続投という結果となり、ふんどしを締め直したところでしょうから、持続可能なまちづくりの実現というテーマのもと、改めて齊藤市政4期目の重点施策について、お知らせください。

     次に②今後の財政状況の見通しについて。これまでの齊藤市政の評価すべき点として、財政の健全化を挙げる声があります。実質公債費比率が県内1位、将来負担比率が県内2位、また起債の実質負担額が大幅に減少するなど、現在の財政指標は、概ね良好な状況にあるのは確かです。しかし、私の評価基準はこれまでの財政ではなく、これからの財政です。歳入では人口減少にともなう税収減や、地方交付税の減額などによる財源縮小、歳出では社会保障関係費、老朽化した公共施設やインフラの維持・更新費、公債費といった経常経費の膨張が見込まれ、中長期的に見れば厳しい財政運営が避けられないことはご承知でしょうけれど、これから直面する財源縮小と支出膨張に、盤石に対応できる、持続可能な行財政改革を、齊藤市政十二年間で実現できたかというと、まだスタート地点と言わざるを得ない、というのが私の見解ですが、今後の財政状況への認識についてお知らせください。

     次に③財政調整基金について。平成二十九年度末の基金残高は約54億となっています。緊急の財政支出にも対応できるよう、ある程度の貯蓄は不可欠でしょうけれど、内部留保の在り方を見直し、市民サービスへの還元も検討すべきという観点もあるかと思います。財政調整基金についての、市長のお考えをお聞かせください。

     最後に④今後の子育て支援について。齊藤市長は今回の選挙戦において、人口減対策の一環とし、結婚・出産の経済的支援を、重点的な政策として掲げていらっしゃいました。新聞報道などで出産祝い金を考えている旨の発言も拝見しておりますが、齊藤市政四期目における、子育て支援策の方針についても、お知らせください。

     

    2.教職員の過重労働解消について

     安倍内閣が、一億人総活躍社会実現のための一環として、推進している働き方改革。その関連法案が五月三十一日に衆院を通過し、参院で審議入りしていますが、法案の柱の一つ「高度プロフェッショナル制度」などについて、懸念を抱く声が多く、与野党の議論が注目されているところであります。政府の真意はいかんにせよ、昨今の働き方改革の動向や過労死問題などによって、これまでの労働環境を見直す、社会的な気運が高まっているのは確かだと思います。

     昨年十二月には、市職員の過重労働について一般質問しましたが、今回は市教職員の過重労働の現状について質問いたします。

     今年三月、教職員の長時間労働を解消するために、秋田県教育委員会は「2018教職員が実感できる多忙化防止計画」を策定しました。多忙化防止計画は、平成二十二年来、七年ぶりの改定だそうです。

     これまでも、各種対策が講じられてきたそうですが、教職員の勤務時間の縮減、勤務環境の改善は、充分に進んでいるとは言い難いというのが、県教委の見解であり、かさねて学習指導要領の改定など、今日は教育環境が目まぐるしく多様化・複雑化しており、ますます長時間労働の常態化から、抜け出しにくい状況と察します。

     この度改定された多忙化防止計画の中では、重点的な対策として、①時間管理・時間意識の徹底、②業務改善への取り組み、③部活動指導の負担軽減、④事務機能の強化や外部人材の活用、以上四点の項目が定められており、具体的な数値目標としては、時間外勤務は月45時間以内。長期休業中の学校閉庁日は3日以上。最終退校時刻は遅くとも中学校20時、小学校19時。また三月の一般質問でも取り上げた、中学校の部活動については、休養日は平日一日、土日一日以上。学期中の活動時間は平日二時間程度、土日三時間程度。などが挙げられています。

     なぜ私が一般質問でこの問題を取り上げているかというと、教職員の皆様の健康維持のためなのは勿論ですが、一番は子どもたちの教育環境のためです。教職員が不健康でゆとりを失うと、そのしわ寄せは必ず児童にも及び、教育環境に劣化をきたされることが懸念されます。

     今回の計画改定は、本腰を入れた対策になるのではないかと、私は希望的観測を持っていますが、働き方改革が社会問題化している影響も追い風とし、これまでの教職員組合の草の根運動や、県議会でも地元輩出の薄井議員が重点的に取り上げてもいますし、そういった多方面からのアクションが実を結び、県教委も見直す運びになったのではないかと察します。子どもたちの豊かな教育環境と、教職員の人らしい生活と働き方を確立していくためにも、当計画を形骸化で終わらせず、県と市で充分に連携をとって、多忙化解消の実現に向けて邁進していただきたいという思いで、質問させていただきます。

     まずは①教職員の過重労働の現状と原因について、、市教委の認識をお知らせください。

     次に②過重労働の解消のために、市教委で考えられる対策についてお知らせください。

     次に③夏季休暇中における学校閉庁日の実施について。先程も述べましたが、多忙化防止計画では数値目標として、長期休業中の学校閉庁日三日以上の設定とあります。長期休業中とは夏季休暇のことであり、学校閉庁日三日以上とは、お盆期間の完全閉庁のことと認識しています。閉庁日実施と実現に向けた、市教委の姿勢についてお知らせください。

     最後に④全国学力・学習状況調査について。防止計画では、多忙化防止のために、業務内容の見直しが重点事項にもなっていますが、全国学力・学習状況調査の実施に関わる業務が、負担の一因になっているという、教育関係者の声を聞くことがあります。前回の一般質問でも、状況調査が自治体間競争に傾斜して、過去問題練習に没頭し、本来の趣旨から逸脱してしまっていることが、全国的な問題になっていることを取り上げ、実施状況について確認いたしましたが、今回多忙化問題について質問するにあたり、状況調査によって過剰業務が生じていないか疑問がございます。防止計画改定を契機に、状況調査の在り方も根本的に見直す必要性があると私は考えますが、市教委の考え方についてお知らせください。

  • 2018年3月定例会

     

    1.齊藤市政3期目の総括について

    ①3期目の自己評価は

    ②喫緊の重要課題についての認識は

    ③4期目に向けた姿勢は

     

    2.中学校の部活動について

    ①健全な部活動運営への考え方と現状認識は

    ②部活動は全員加入制か

    ③他校の部活等へ入部を希望する生徒への柔軟な対応はできるか

     

    3.公立保育所での弁当持参希望者への対応について

    身体的理由及び個人的理由で昼食やおやつに弁当等代替食持参を希望する家庭への対応は

     

     

    質問原稿

     

    1.齊藤市政3期目の総括について

     私が最も尊敬する政治家のスピーチを、冒頭に紹介させていただきます。2012年6月、ブラジル・リオデジャネイロで開催された、持続可能な開発や経済の在り方をテーマに、日本を含む多くの国連加盟国が参加した、国連持続可能な開発会議「リオ+20」での、各国首脳によるスピーチの一コマです。ご存じの方もいらっしゃるかと思います。

     

     私たちの本音は何なのでしょうか。現代の裕福な国々の、発展と消費モデルを真似することでしょうか。質問をさせてください。ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車を、インド人が持てば、この惑星はどうなるのでしょうか。息するための酸素が、どれくらい残るのでしょうか。

     西洋諸国のような、最も裕福な社会における傲慢な消費が、世界の70億〜80億の人間に許されるとしたら、それを支えるだけの資源が、今の地球にあるのでしょうか。それは可能なのでしょうか。

     この、無限の消費と発展を求める社会をつくってきたのは、間違いなく私たちです。市場経済が市場社会をつくり、それが世界規模に拡大し、このグローバリズムが、世界のあちこちまで、資源を探し求める社会にしたのではないでしょうか。 私たちはグローバリズムをコントロールしていますか。逆にコントロールされているのではないでしょうか。

     こんな残酷な競争が成り立つ消費主義社会で、「みんなで世界を良くしていこう」などと、共存共栄の議論はできるのでしょうか。どこまでが仲間で、どこからがライバルなのですか。我々の前に立ちはだかる巨大な困難は、環境問題ではなく、明らかに政治問題です。人類は今消費社会をコントロールできていない。逆に人類の方が、その強力な消費社会に支配されているのです。私たちは発展するために生まれてきたのではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。人生は短く、あっという間に過ぎていきます。しかしその人生こそが、何よりも価値があるものなのです。

     消費社会が世界を壊しているのにも関わらず、余計なものを買うために人生をすり減らしているのは、消費が社会のモーターになっていて、私たちはひたすら早く、ひたすら多く、消費をくしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば、不況というお化けが私たちの前に現れるのです。さらなる消費を続けるために、商品の寿命を縮め、できるだけ多く売ろうとします。10万時間持つ電球をつくれるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです。そんな長く持つ電球は、市場にとって良くないからです。私たちは、もっと働くために、もっと売るために、「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれも無く政治問題です。この問題の解決の道に、私たち首脳は、世界を導かなければなりません。

     石器時代に戻れとは言っていません。私たちが、消費主義をコントロールしなければなりません。ですから私は、これは政治問題だと言いました。かつての偉人たち、エピクロスやセネカ、そしてアイマラ民族まで、こんなことを言っています。「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と。この考え方は、この議論にとって、大切なキーポイントです。そういう気持ちで、国家の指導者としてこの会議に参加しています。私の発言には、耳が痛くなるような言葉が結構あると思いますが、皆さんには、水源問題と環境危機がことの本質でないことに、気付いてほしいのです。

     根本的に見直すべきは、私たちが築いてきた社会の在り方です。そして、私たちの生き方です。私は環境資源に恵まれた小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が、私の国にはあります。羊も800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに、国土の90%が資源で豊富なのです。

     かつて私の仲間の労働者たちは、8時間労働を成立させるために闘い、今では、6時間労働を勝ち取った人もいます。しかし、6時間労働になった人たちは、別の仕事を持つようになりました。結局以前よりも長時間働いています。なぜか、それは沢山の支払いがあるからです。バイクやマイカーのローンを、次から次へと払っているうちに、いつの間にか私のような老人になって、人生があっという間に、目の前を過ぎてしまいます。そして自分に問いかけるのです。これが人類の運命なのかと。

     私の言っていることはとてもシンプルです。発展は幸福を邪魔するものであってはいけない。発展は、人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子育てをすること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、いちばん大切なのは、人類の幸せであるということを、忘れてはなりません。

     

     以上が、世界一貧しい大統領で有名な、私が最も尊敬する政治家、ホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領のスピーチであります。ムヒカ氏が主張していることは、今の地方政治の在り方にも問われている問題であると思い、引用させていただきました。

     「能代市が良くなる」とは全体何なのでしょう。発展とは全体何なのでしょうか。雇用が充実することなのでしょうか。中央資本企業を誘致することなのでしょうか。公共インフラをつくり続けることなのでしょうか。子どもの数がどんどん増えることなのでしょうか。移住者や観光客を自治体間で奪い合うことなのでしょうか。子ども達のテスト成績で全国トップを勝ち取ることなのでしょうか。医療や福祉サービスが何もかも無償になることなのでしょうか。

     これら全ての施策要素が、不必要だと言っているわけではありません。「能代市を良くする」ために、発展させるために、本質的な問題であるかどうかということです。私の議員任期4年を経て確信した答えは、これらは全て「NO」であるということです。持続可能なまちづくりを実現するための、根本的な要素とはかけ離れます。

     頑張ろうとすればするほど、発展を目指そうとすればするほど、社会は窮屈になり、労働者や公務員の仕事は増え、所得は増えてもマイカーやマイホームの返済に追われ、仕事に酷使された挙句に、からだや精神を病んで医療費が膨張し、社会負担が増すばかりで、大人たちに余裕がなくなれば、そのツケは子どもたちにまわり、子ども達は、消費社会に隷属する兵士になるための集団教育を強いられる。その子ども達がまた、消費社会を良しとする大人になり、悪循環は続く。

     問題の本質を見極め、持続可能なまちづくりに抜本的に取り組むには、今あるすべての施策を見直す必要があると考えます。ムヒカ氏の言葉を借りれば、発展を目指すことが、私たちの幸福共創の実現を阻む障害になってはならない、ということです。何となく国が言っていることに従属し、何となく隣のまちがやっていることを模倣し、この何となくやっていることを見直して、自治体の自治性と自主性に重きを置かなければ、執政者がすげ替えられようと、問題の本質を変えることはできません。

     私の議員任期四年間ではこの結論に至り、循環型の持続可能まちづくりについて思い巡らせてきたわけですが、自然と共生できる健康的なライフスタイル、地域の遊休資源を活用した域内循環型経済、人口減少など縮小化社会に対応できる行財政運営を、抜本的に構築すべきだと考えますが、これら施策の実現のためには、強大な政治の底力が必要です。更に具体的な施策の構想を練るべく、今後とも探求してまいりたいと思います。

     さて最初の質問ですが、齊藤市政三期目の総括についてです。今月九日、今春に迎える市長選に、四選を賭けて出馬表明された齊藤市長。「今まで自分が生み育ててきたまちづくりをしっかり固め、将来に引き渡していくのが私の使命。ホップ・ステップときて、ジャンプする四期目にしたい」と、地元紙にて決意を語られております。

     そこでお尋ねします。まずは、齊藤市政三期目を終えての、総括的な自己評価について、成し得たこと、成し得なかったこと等、お知らせ願います。

     次に、市長がとりわけ注力すべきと考える、当市の喫緊の重要課題について、どのように認識しているのか、今一度お知らせ願います。

     最後に、四期目に向けた市長の政策姿勢、政策方針について、お考えをお知らせください。

     

    2.中学校の部活動について

     昨今、学校教育現場における社会問題として、世論で取り沙汰されるようになった「ブラック部活問題」。ブラック部活とは、労働条件や就業環境が劣悪で、長時間労働など、従業員に過重な負担を強いる企業や法人を指す「ブラック企業」という言葉になぞらえ、長時間のハードな練習を強いられる生徒の立場や、部活動指導にあたる教職員の過酷な労働環境を指しております。

     国が示す運動部活動の定義は、学校教育の一環として、スポーツに興味と関心をもつ同好の生徒の自主的、自発的な参加により、顧問の教員をはじめとした関係者の取組や指導の下に、運動やスポーツを行うものであり、各学校で多様な活動が行われること、と定められています。

     その本来自主的・自発的で、強制力を伴わない、課外活動であるはずの部活動が、生徒や教師の心身の過度な負担になってしまっている現状の、改善を図る必要があるという気運が高まり、スポーツ庁は学校の運動部活動の在り方に関するガイドラインづくりを進めております。一月十六日に開催された有識者検討会議では、ガイドラインの骨子案が示され、学期中の休養日は、平日一日、休日一日以上の、計週二日以上。一日あたりの活動時間は、平日は二時間、休日は三時間程度、とすることが柱となりました。また、先週二十三日に開催された会議では、中学校での活動時間や休養日の基準を、高校にも原則摘要することが承認されました。ガイドラインは、三月中にも正式にまとまる見込みとあります。

     これまでメスが入れられることがなかったブラック部活問題ですが、国が部活動運営の方針をつくるのは初めてであり、二〇一六年のスポーツ庁の調査では、休養日を設けていないか、週一日だけの中学校は全国で七割を超えているそうです。

     そこで、現在のスポーツ庁の動きを受けて、質問させていただきます。健全な部活動運営に向けて、能代市のブラック部活問題への考え方と、現状についての認識はどのようになっているのか、お知らせ願います。

     次に、市内中学校の部活動加入の在り方についてお尋ねします。ブラック部活問題の中で触れらるのが、部活動への強制加入の実態です。文科省が実施した、平成二十九年度「運動部活動等に関する実態調査」の集計状況によりますと、生徒の部活動への所属方針は、全国公立中学校の約32%が全員加入制で、約66%が希望制とあります。ただし、地域によって差異があり、非人口集中地域ほど全員加入制のパーセンテージが高く、90%以上の自治体も少なくありません。

     先に述べた国の運動部活動に関する方針では、部活動は生徒の自主的、自発的な参加によって行われるものと規定されていながら、部活動入部が義務化されているという、矛盾を抱えた自治体が多く存在するのが実情です。

     部活動に加入するメリットはもちろん認めますが、ひとりひとりの生徒に内在する、多様な個性や価値観を尊重して育むためにも、やはり国が定めるよう、部活動は自主自発的な参加であるべきと考えますが、市内中学校における部活動加入への方針はどのようになっているのか、現状をお知らせ願います。

     次に、他校の部活等へ入部を希望する生徒への対応についてお尋ねします。生徒が居住する地域の指定校に、入部希望の部活動がなく、就学学校指定変更を希望する保護者の声を聞く機会がよくあります。しかしながら能代市では、当該理由での指定変更は認められておりません。ひとりひとりの生徒の可能性を伸ばす選択肢を広げるためにも、指定外校の部活等へ入部希望する生徒へは、柔軟的に対応すべきと考えますが、教育委員会のご見解をお知らせ願います。

     

    3.公立保育所での弁当持参希望者への対応について

     これまで学校給食については、一般質問や委員会質疑の中で触れてきましたが、本日は公立保育所の給食について、質問いたします。

     全国的に学校給食で相次いだアレルギー事故により、増加傾向にあるアレルギー疾患の児童に対応するためにも、国では学校給食における食物アレルギー対応指針を定め、能代市においても、学校給食アレルギー対応食の提供に関する要綱を平成二十六年に定めております。給食センターも施設整備され、多様な食事制限を抱える児童にも、代替メニューで対応できるようになったと認識しております。それでも対応が難しい児童には、弁当持参といった対応をとっていると伺っております。

     さて保育所給食については、どのようになっているのでしょう。アレルギー等の身体的理由で、代替給食を希望する家庭が増えてきていますが、最近は身体的な理由だけではなく、食に対する価値観や安全意識の高まりから、弁当等代替食の持参を希望する家庭も、少なくはありません。現在は少数派ではありますが、時折私も相談を受けることもあり、今後少しずつケースが増えるのではないかと予想しております。

     そこでお尋ねしますが、身体的理由及び個人的理由で、昼食やおやつに弁当等代替食持参を希望する家庭への市の対応はどのようになっているのか、お知らせ願います。

     

  • 2017年12月定例会

     

    1.来年度予算編成における持続可能な行財政運営実現への考え方について

    ①持続可能な行財政運営実現のための取り組みは

    ②選択と集中のための編成方針の姿勢は

     

    2.地域間格差のない子供たちの遊び場の充足について

    子供たちが遊べる公園施設は地域間格差なく整備されているか

     

    3.地域おこし協力隊の現状について

    ①全国的な事業失敗談として行政側の管理体制が要因となっている事例が多いが、当市の状況は

    ②募集要項がバスケの街づくり・宇宙のまちづくりとなっているが現行のままで適切か

     

    4.市職員の過重労働の解消について

    ①ノー残業デーやヒアリング等の実施の成果は

    ②過重労働を一因とする長期療養者の有無は

    ③今後の市の労務方針と改善策は

     

    5.イオン出店計画の不透明性の早期解消について

    テナント情報や開店時期など詳細な出店内容を早急に明示させるべきでは

     

     

    質問原稿

     

    1.来年度予算編成における持続可能な行財政運営実現への考え方について

     これまでの一般質問や、総合戦略・総合計画の全員協議会において、一貫して主張してまいりましたが、縮小社会に適合した持続可能な行財政運営の抜本的な構築に、集中的に取り組むことが喫緊の課題であると私は考えています。

     今後の行財政運営において、歳入では人口減少にともなう税収減、地方交付税の減額、三十三年度以降の合併特例債や合併算定替の打ち切りといった、財源の縮小、歳出では社会保障関係費、老朽化した公共施設やインフラの維持・更新費、公債費といった、経常経費の増加が避けられず、厳しい財政運営を強いられるのは、能代市に限らず全国の地方都市に共通することでしょう。

     能代市の財政状況を見てみますと、平成二十八年度決算で象徴的だったのが、二十一年度以来、七年連続黒字であった実質単年度収支が、1億6115万円の赤字決算となったことではないでしょうか。経常収支比率も91.1%と前年度より3.5ポイント上昇し、今後も上がる傾向があるとの報告で、財政の硬直化が粛々と進んでいるよう見受けられます。八年連続積み増しされてきた財政調整基金は、財源不足のための切り崩しにより十二月予算補正後には残高約45億円になるとのことで、今後は減少の一途を辿る見込み。その一方、市債残高が着々と累積し、二十八年度決算では一般会計分が残高約322億円、昨年度より約20億円増。その内、実質負担額が約70億円とのことで、今後更に増えていくであろうと報告がありました。

     また、憂慮すべきポイントが、少子高齢化にともなって膨張していくであろう社会保障関係費です。二十八年度決算で見ますと、性質別歳出の構成比約20%を占める扶助費ですが、年々増加傾向で昨年度より約4億円増。目的別歳出の構成比約34%を占める民生費も、増加傾向で昨年度より約4億円増。定員適正化計画にともなって、平成十八年から二十八年で約15億円削減された人件費ですが、差し替わるように扶助費は23億円と膨張しています。一般会計から国民健康保険会計への繰入も、昨年度よりは約6千万円減額となっていますが、こちらも年々増加傾向にあることに注目されます。

     三月定例会一般質問で、齊藤市政の十一年について質問した時は、財政運営は改善傾向にあると評価でき、当面は支障がない見通しであると述べましたが、こういった厳しい数値を目の当たりにすると、今まさに右肩上がりから右肩下がりへと切り替わるターニングポイントであり、いよいよ今後の財政状況への危機感が、募りゆくばかりです。

     来年度予算編成について、地元紙報道によりますと、改選期のため基本的には骨格方予算となり、市税の増収、若者の定住などにつながる産業振興や雇用確保に、重点的に取り組む方針を指示されているとのことです。私は、安定的な自主財源の基盤を、いかに確立していくのかが重要であると考えますが、来年度予算編成における、持続可能な行財政運営実現のための取り組みについて、お知らせください。

     また、将来的に財政状況が緊迫していく中、限られた財源において、より費用対効果が明確な施策が求められていくでしょうけれど、来年度予算編成における、選択と集中のための編成方針の姿勢について、お尋ねします。

     

    2.地域間格差のない子どもたちの遊び場の充足について

     当市の子どもたちが遊べる公園施設の充足状況について、市長がどのように認識されているのか、率直にお聞かせ願います。

     公園施設といっても、色々な定義の仕方があるでしょうけれど、本項で述べる公園とは、子ども達がいつでも自由に集えて、広々と遊べるよう一定の空間が保たれ、管理が行き届いた施設であると定義いたします。

     市で定めるところの公園の分類は、①都市公園、②開発行為による緑地や広場を含む遊園地等、③県立自然公園の三つです。①の都市公園は、街区公園、能代公園や赤沼公園などの地区公園、河畔公園といった総合公園で、計29箇所あります。②の開発行為による緑地や広場を含む遊園地等は、計173箇所。そして③の県立公園は、きみまち阪県立自然公園の1箇所。合計203箇所あります。

     公園の設置箇所を見ますと、そのほとんどが市街地にあり、郊外ほど数が少ないです。設置されていて公園と定められていても、私が先に定義した子ども達が自由に遊べる整備された空間とは、到底かけ離れている場所も少なくありません。

     昔から田舎の子どもは、野山や川で自由に創造性に飛んだ遊びをするイメージが強いかと思います。私も幼少時代はそういった経験がありますし、それはそれで田舎のメリットでしょう。しかしながら、昔と現在では時代背景が大きく異なっています。ボール遊びしようにも、整地されていない野山や空き地ではできません。安全面の問題では、過疎化によって昔のように見守ってくれる地域住民の目も少なくなり、昨今では熊の出没も増加しているので、外で遊ぶ範囲も限られてきています。

     市街地の子どもは、整地された空間で伸び伸びと遊べるのに、郊外学区の子ども達にはそれができないとすれば、子育て環境に地域間格差が生じていることは、否定できません。以前、学童整備について一般質問した時も述べましたが、子育て環境はその地域の子どもの数に関わらず、すべからくどこの地域も平等であるべきです。

     今能代市では、子どもたちの郷土愛を育む一環として、総合学習などにおける、ふるさと教育に注力されていることかと思います。しかし私思うに、郷土愛とは、言葉ではなく背中で語るものです。大人の都合で大人の考えを一方的に押し付けるのではなく、大人が自ら子どもたちの良き見本となる姿勢を示して諭すものであると考えます。大人が汗を流さずして、子どもたちに責任を押し付け、汗をかかせようとするのは、浅ましいことです。公園整備など些細なことだと思う方もいるかもしれませんが、こういった子どもたちへの些細な思いやりこそが、郷土愛の育成に繋がると、私は個人的に考えています。

     小規模校の統合時期も確定し、今後郊外から市街地への人口の流動が起き、山間地域の過疎化に拍車がかかることも懸念されています。そんな時期であるからこそ、きめ細かに子育て環境の充実を、地域間格差なく図るべきです。

     各地域に新規で公園施設を整備するのは、財政が緊迫している最中に現実的ではないでしょうけれど、市街地では一定区域内に公園が配置されているのですから、児童が自転車で移動可能な一学区内に、先述したような子ども達が自由に遊べ場所を、何かしらの方法で、最低でも一ヶ所は設置して然るべきです。

     子どもたちが遊べる公園施設は、地域間格差なく充分に整備されていますか。市長のご見解をお知らせください。

     

    3.地域おこし協力隊の現状について

     平成二十一年に総務省によって制度化された地域おこし協力隊。実施以降、年々制度を利用する自治体は増え、二十一年から二十八年の八年間で、隊員数は89から3978人、実施自治体数は31から886と増大しております。

     能代市におきましては、バスケットのまちづくりと宇宙のまちづくりを条件に隊員募集を行い、平成二十六年十二月以降、野口さん、西村さん、青田さん、合計三名の方が採用となって活躍されてきました。主に、SNSを活用した情報発信、能代カップや能代宇宙イベントなど、様々なイベントや観光のPRに努めてこられましたが、この地域に縁もゆかりもない方々が、地域のために汗水流して尽力されてきたことには、頭が下がる思いであります。

     隊員第一号である野口さんは、今年十一月で三年間の任期を全うし退任され、その後も能代に定住されるとのお話で、地域おこし協力隊の主要目的が達成されたことは喜ばしいことでしょう。ただ、現隊員が残り一名となり、年内で活動を終了されるとのことで、実質年明けから本市の協力隊は0名となる予定です。引き続き協力隊の募集は行う方針かと思いますので、今改めて本市の隊員受け入れ体制の現状確認をさせていただきます。

     全国的に地域おこし協力隊の制度を活用する自治体が増加する中で、隊員を有効的に活動できた成功事例がある一方、ネット上などで失敗事例が多く列挙されています。何を以て成功失敗を判断するかは、相対的な基準になるでしょうが、本項での失敗事例とは、有望な能力と熱意を持った隊員の実力が充分に発揮されないまま任期を終了してしまうことと定義します。斯かる全国的に見られる失敗事例の原因は、隊員側というよりは自治体側にあると指摘されることが多いです。その理由とは、自治体側の隊員に対する不十分な管理体制であります。具体的に説明すると、協力隊の最大のメリットは、その地域に縁もゆかりもないからこそ、しがらみや固定概念に縛られず、自由な活動をできることです。しかしながら、役所特有の事なかれ主義や前例主義の体質が差し障りとなって、折角の隊員の自主性に富んだアイデアや発想がないがしろにされたり、そもそも自治体側に熱意がなくて隊員の扱いが粗雑になったり、隊員が役所業務を強いられる「パシリ化問題」などもあります。こういった問題が発生するのは、地域おこし協力隊事業費は、特別交付税措置され、自治体側の財政的リスクがないことに生じる甘えではないかと思います。こういった失敗事例が全国的に見られることを踏まえて、当市での隊員の管理状況はどうなっているのか、現在の募集状況と合わせて確認させてください。

     次に募集要件についてですが、先述の通り当市はバスケのまちづくり・宇宙のまちづくりへの従事が指定されています。バスケ・宇宙のまちづくりを否定するつもりはありませんが、県内の他市町村を見ても、どちらかというと移住定住支援や、農林業などの産業振興に取り組む事例が多く、ある程度隊員の自主性に委ねて任務内容を一任させてくれる自治体もあるというお話も聞きます。募集要件でバスケ・宇宙のまちづくりへの従事を指定することは、適切なのかどうか、当局のお考えをお知らせください。

     

    4.市職員過重労働の解消について

     当市の残業状況について、担当課から事前にいただいた資料によって説明します。平成二十八年度に支給された時間外勤務手当総額は1億3507万円で前年度より1020万円増。時間外勤務時間数は5万8880時間で前年度より3607時間増。支給者総数は340人となっていますが、一人当たりの平均残業時間は173時間で、340人中33人が国の示す限度「年360時間」を上回り、残業最高時間は市民福祉部保険課窓口サービス係で882時間となっており、限度超え一人あたりの平均時間は502時間となっております。昨年は参議院選挙がございましたが、選挙開票事務は4202時間で全体の7.1%。地元紙報道によりますと、残業時間が増えた原因は庁舎の引越し作業、マイナンバー制度導入に伴う業務量の増、大雨などの災害対応とあります。いずれにせよ、数値的に見ても過重労働が深刻化しているのは明らかなる事実です。

     そこで質問ですが、市では過重労働の解消策として、毎週水曜日のノー残業デー設定、総務課や上司とのヒアリングによる調整等がされているとお聞きしております。その実施成果はどのようになっているか、お知らせください。

     次に、現在長期療養している13人中7人が、メンタルヘルス疾患であったとあります。その一因として過重労働が原因となっている可能性はないでしょうか。精神疾患は複合的な要因によって生じることが多いので、特定するのは難かしいかもしれませんが、長期療養者の現状を含め、過重労働を一因とする長期療養者の有無をお知らせください。

     次に、過重労働が深刻化している現状を踏まえ、今後市としてはどのような労務方針と改善策を検討されているのかお知らせ願います。

     

    5.イオン出店計画の不透明性の早期解消について

     十月三十日に市が開発行為、県が農地転用を許可して以来、(仮称)イオン新能代ショッピングセンター出店予定地では、盛り土の準備等に向けた造成工事の動きが顕著に見られようになりました。本定例会における市長説明によれば、ディベロッパー部門責任者から開店時期はもちろんのこと、テナントなど店舗構成について依然として詳細な説明がなされていません。

     私は一貫して主張してきておりますが、店舗構成が明らかにもなっていないのに、出店を容認した市長の姿勢が、未だ全く理解できません。果たしてテナントは順調に集まっているのでしょうか。羊頭を掲げて狗肉を売る、という言葉がありますが、イオン側から示された出店計画が、結果的に実質と異なってしまう可能性は否定できません。イオンが救世主となるのか、それとも疫病神となるのか。一民間企業が、市全体の商圏を破壊する可能性を孕んでいるにも関わらず、依然として出店内容の不透明性を放置していることの理解に苦しみます。

     十一月十三日に開催された説明懇談会において、中心市街地や既存商店への影響、イオン能代店の将来的な撤退を懸念する声が相次ぎましたが、商工関係者からは、イオン開店に向けて、様々な準備対策も要されるだろうから、早めに出店内容を明らかに示してほしいという声もお聞きします。

     イオン側に対して、テナント情報や開店スケジュールなど、詳細な出店内容を早急に明示させるべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

     

  • 2017年9月定例会

     

    1.種子法廃止への見解と有機農業等の普及について

    ① 主要農作物種子法廃止に伴う市の姿勢は

    ② 有機栽培および特別栽培普及の近況は

     

    2.文科省主導型ではない独自の小規模校のあり方について

    ① 今後の統合に向けたスケジュールは

    ② 統合後の手続き

    ア.校名、行事、スポ少など対象校間の調整はあるのか

    イ.小規模校児童と統合先校児童間の公平性は確立すべき

    ウ.地域住民との合意形成は

     

    3.ゆとりある教育のあり方について

    ①本市において全国学力・学習状況調査が本来の目的に沿って実施されているか

     

    4.イオン新能代SC出店影響予測について

    ① 出店容認の判断に至った真意は(シミュレーションの信憑性)

    ② イオン出店による地域企業間の競争激化はまちを本当に発展させるのか

    ③ 協議会での議員の意見に対するその後の検討は

    ④ 出店を想定した今後

     

     

    質問原稿

     

    1.種子法廃止への姿勢と有機農業等の普及状況について

     今年四月十四日参議院本会議にて、稲、麦、大豆の種子生産を都道府県に義務付ける主要農産物種子法の廃止法案が、自民、公明、維新などの賛成多数で可決されました。

     主要農産物種子法は、以下種子法と省略しますが、昭和二十七年に「戦後の食糧増産という国家的要請を背景に、国・都道府県が主導して、優良な種子の生産・普及を進める必要がある」との観点から制定されました。この種子法によって日本人の基礎的食糧である、稲・麦・大豆の種子生産を都道府県に義務付け、都道府県がその地域に適した品種の研究開発を進め、優先的に「奨励品種」を指定し、その原種や原原種の生産と普及を図りますが、戦後の日本において、農家への優良な種子の安定供給を支えてきた、重要な法律であります。

     しかし、種子法が制定され六十四年が経過した、昨年十月六日の規制改革推進会議農業ワーキング・グループで、「種子法は民間の品種開発意欲を阻害している」と突如問題提起され、今年に入り農林水産省は、種子法の廃止法案を提出、二月に閣議決定、 四月に参議院可決という運びとなりました。国会での議論が不十分のまま種子法は廃止され、農業関係者を含め世論の関心も高まりませんでしたが、野党や一部有識者は、種子法廃止は、将来的に日本の食と農業に破滅的な影響を及ぼしかねないと、警鐘を鳴らしております。

     種子法廃止の何が問題であるかについて説明いたしますが、 その前に触れて置かなければならないのが、種子法廃止法案可決の翌月五月に、与党賛成多数で成立した、「農業競争力強化支援法」です。農業競争力強化支援法は、農業資材事業および、農産物流通事業の再編などを促進して、農業の競争力強化を図ることが目的とされていますが、その第八条四項の中に「独立行政法人の試験研究機関及び、都道府県が有する種苗の生産に関する知見の、民間事業者への提供を促進すること」とあります。

     ここで浮き彫りになってくるのが、種子法廃止法案と農業競争力強化支援法が両輪となった戦略です。種子法廃止によって、これまで公的機関が独占的に主導してきた種子開発の規制枠を取っ払って民間参入を促し、農業競争力強化支援法によって、これまで公的機関が長い年月と多額の税金を費やして培ってきた種子生産の知的財産を、民間に積極的に提供させるという狙いが見えてきます。

     種子生産への民間参入と、生産技術を民間へ提供促進させる狙いの、何が問題かというと、種子生産に関わる知的財産が海外流出し、特に外資系企業が参入してきて、種子生産が独占される危険性です。

     その外資系企業としてよく名前が上がるのが、遺伝子組みかえ作物種の世界シェアを占め、TPP推進のための米国企業連合体にも名を連ねる、多国籍企業モンサント社です。モンサント社などの巨大資本を持つ多国籍企業が、種子全体に特許をかけ、企業がその所有権を主張し、農家が特許料を払わなければその種子が使えなくなる、種子の「囲い込み商法」という問題は、実際に世界で置きておりますが、日本人の基礎的食糧である米、麦、大豆を供給する主導権、つまり日本人の胃袋が外資企業の手に握られ、例えば遺伝子組み換え稲といったものが、市場に氾濫する可能性も充分あり、日本人の食の安全が蝕まれかねません。

     余談ですが、日本の農家が最も愛用している除草剤の一つ「ラウンドアップ」はモンサント社製であり、TPPに反対する立場であるはずの多くの農家が知らず知らずのうちに、TPPを推進する企業の製品を使い、TPPを応援してしまっているという構図がありますが、モンサントは着々と、食と農業への支配を世界に広げていることは認知しておくべきことです。

     外資系企業の参入による、種子の支配は絶対に阻止すべきことでありますが、その他にも、多額のコストを要する種子生産への公的資金のサポートが絶たれることで、種子の価格が高騰し、農業経営や食品価格へ影響が及ぶことも懸念されております。

     今回の種子法廃止法案に伴い、政府に対して、都道府県の種子生産の予算確保や、外資による種子独占の防止に努めることなどを求める付帯決議が採択され、政府はその付帯決議を遵守する方針を示してはおりますが、種子生産への民間参入のブレーキ役を果たしていた種子法が、根幹から消えてしまうことによる今後の影響予測は難しいです。いわんや、売国政策と呼ぶに相応しいTPPを推進していた政府は、信頼に値するものでしょうか。

     種子法は来年四月一日に廃止となります。国から地方自治体への働きかけがどのように具現化してくるのかは未知数ですが、基幹産業が農業であり、農業技術センターを抱える能代市においても、決して度外視してはいられない問題であり、市としても種子法廃止への認識を深めておくべきであると思います。

     そこで質問ですが、要農産物種子法廃止に伴う市の姿勢はいかがなものか、ご見解をお聞かせください。

     次に、②有機栽培および特別栽培普及の近況についてお尋ねします。これまでも一般質問にて、有機農業等の普及の必要性について何度か主張してまいりました。昨今の国の有機農業等に対する動向としては、平成十八年に有機農業推進法が成立してから十年経過しましたが、平成二十六年には有機農業の推進に関する基本的な方針が定められ、平成三十年度頃までに、我が国の耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を0.4%から1%へ倍増させる数値目標が示され、国策としても有機農業への関心が高まりつつある気運は、少なからず感じております。前回質問した時は、市内で有機農業等に取り組む農家の数にほとんど推移がない現状を示され遺憾に思い、再質問では市長に対して、今後の有機農業等普及へ向けた取り組みの姿勢を問いただしましたが、その後の動向はどのようになっているのでしょう。近年市内での有機栽培および特別栽培に取り組む農家の数の推移の状況について、お知らせ願います。

     

    2.文科省主導型ではない独自の小規模小学校のあり方について

      私は小規模校の統合に対して、根本的に反対というわけではなく、現状として問題なく学校運営できている限りは、基本的に統合は不要、という考えに基づき、これまで質問をいたしております。

     その不要と考える根拠は、前回の質問の通告内容でもありますが、文科省の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」に示されている、適正規模とされる数値設定、メリット及びデメリットは、実は統計学的調査や科学的調査に基づくものではなく、何の根拠も持たない、いわば憶測と偏見に基いて設定されているものであり、政府の学校統合の加速化を狙う恣意性を感じざるを得ないことです。

     何故政府は学校統合の加速化を狙うのか、その推測については前回の再質問時に、財務省の「学校規模の最適化に関する調査」という資料をご紹介しましたが、口頭で読み上げただけなのでわかりにくかったかもしれませんが、ネット上でも公開されている資料であり、その中で、学校統合による人件費を中心としたコスト削減の成果が強調されていたり、コスト縮減を図り効率化を進めるためにも学校規模の最適化を目指す必要があるとの記載があったりと、最適な児童の教育環境を導くという建前を掲げながら、その裏では学校統合=財政効率化を図るという、政府の思惑を感じずにはいられません。

     根拠なきデメリットのレッテル張りは、小規模校児童は大規模校児童よりも能力的に劣っているという、差別的な見解とも見受けられ、まことに容認しがたいものであります。

     また、統合は不要とする根拠として、これも前回の再質問で述べましたが、私自身小規模校と小規模クラス、そしてその後の中学校入学を実際に経験し、多くの保護者が抱いているような不安要素や、文科省が定めるような小規模校のデメリットというものを、児童視点では全く感じなかった実体験に基いて述べております。当時は現在よりは児童数は多く複式学級もまだありませんでしたが、現在の小規模校に通う児童の様子を見ていると、根本的なところに然程違いはないように感じ、現在の児童たちに尋ねても、統合を望むと言う児童の声は耳にしたことがありません。仮にも文科省が示す通り、小規模校では児童の社会性が育まれにくいという偏見が事実だとしても、中学校進学で大きいクラスになれば、臨機適応して成長していく能力を子どもたちは確実に携えております。

     ただ、今更となっては、学校統合を食い止める施策を講ずる機を失ってしまっていることは否定できず、地域に学校を残すことを前提に、学校という施設に遊休スペースを活用した社会福祉施設や社会教育施設といった複合機能を持たせ、児童が幅広い世代の地域住民と交流できる環境をつくり、小規模校のデメリットとされる点を補完し、メリットを拡充する、地域コミュニティーの核となる学園構想を、私の心の中で描いておりましたが、実現困難なものとなってしまい、口惜しい限りです。。

     それでは質問に移りますが、まずは①今後の統合に向けたスケジュールについてお伺いします。今年二月に三十一年度統合目標の方針が示されてから、統合対象校の各学区において地域懇談会などが開催されましたが、今後の統合に向けたスケジュールはどのようになっているのかお知らせ願います。

     次に②統合後の手続きについてお伺いいたします。まずは一、校名、行事、スポ少など対象校間の調整はあるのかについてですが、統合は対象小規模校が吸収されるようなかたちで、第五小学校と向能代小学校に再編される方向で進んでいることで間違いないかと思いますが、校名、行事、スポ少など諸般の学校運営については、統合後どのように調整が図られていくのかお知らせください。

     二、小規模校児童と統合先校児童間の公平性は確立すべきについてですが、統合後の学校運営の調整については、数の論理に寄らず、小規模校児童と統合先校児童の公平性が偏重しないことを大前提に、慎重に進めるべきであると考えますが、その点について当局のお考えをお知らせください。

     三、地域住民との合意形成は、についてですが、地域住民の理解を深めることを前提に進めてきた今般の学校統合であるので、これまでの地域懇談会の中で出された地域住民の意見も充分に尊重し、統合後の学校間調整を行うべきと考えますが、地域住民と合意形成を図っていく考えはあるのかどうか、お知らせください。

     

    3.ゆとりある教育のあり方について

     全国学力・学習状況調査について質問いたします。全国学力テストにおいて、秋田県が全国でトップクラスの成績を収めていることはご承知の通りです。今年度の教科別順位は、小学校は国語A・Bともに一位、算数A二位、算数B三位。中学校は国語A・Bともに一位、数学A・Bともに三位であります。

     さてこの全国学力・学習状況調査ですが、「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。さらに、 そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。」ことを目的に実施されております。秋田県が全国的に優秀な成績を記録していることへの世論の関心は高いですが、その一方、全国的に問題視されていることは、学力テストが自治体間競争に傾斜し、授業時間を削ってまでテストに備えた過去問題練習に没頭して、テスト学力への偏重が著しくなり本来の学力調査の目的を見失っている自治体が増えていることです。

     そういった懸念があることから、現状確認をしたく、本市において全国学力・学習状況調査が本来の目的に沿って実施されているかのかどうか質問させていただきますが、当局のご見解をお知らせください。

     

    4.イオン新能代SC出店影響予測について

     ふきの芽の いづる田のもの 雪消水 こひし白鳥の 影はなくして。弥生、ふきのとうが顔を出す雪解けの頃、はるかシベリアに向けて帰郷する雁たちが翼を憩う小友沼。日中は近隣の田のもで餌を求め身を肥やす白鳥たちの姿。イオン新能代ショッピングセンター出店予定地の田圃にも渡り鳥たちは飛び交いますが、店舗工事が着工し、田圃がコンクリートに埋め立てられてしまえば、その美しい情景が失われてしまうのだなあと、甚だ心苦しく眺めておりました。わのまち能代とは、まさにこういった自然と調和したまちの姿であると個人的には思うのですが、まことに残念です。また日々立ち上がっていくイオンの送電線の鉄塔を横目に数え、粛々とイオン出店が現実のものとなっていく光景に、断腸の思い出あります。

     私の所在地である東部地区の住民、また私の同世代の若年層を中心に、イオン出店賛成の声が多いことは充分に承知しておりますが、私が郊外へのイオン出店を容認しない理由は、焼き畑商法と言われるイオンが、全市的に商圏を破壊し、イオンが本市を蝕むがん細胞と成り得ることであります。全市的な影響ということは、めぐりめぐって東部地区の住民であったり、同世代の生活にもしわ寄せがくるということです。

     さて八月二十一日の全員協議会において、市長から出店容認の表明がありましたが、イオン新能代SC出店影響予測について順次質問してまいります。

     まずは①出店メリットありの判断に至ったその真意(影響予測シミュレーションの信憑性)についてお尋ねいたします。テナントも確定していないような状況下で、長期的観点の欠けた、根拠の乏しい影響予測であるにも関わらず、当市にとってイオン出店はメリットありと判断し、市長は出店容認を表明されました。深刻な人口減少問題に直面している当市、総合戦略策定時期であることもかねて、市長の判断は軽率ではないかと危機感を抱きます。十年前とは社会情勢が大きく異なり、店舗規模も当初より大きく縮小していながらも、長期的な影響予測もなしに、出店メリットありと判断したその真意を問いたいです。

     次に②イオン出店による地域企業間の競争激化はまちを本当に発展させるのかについてお尋ねいたします。地元紙報道によれば、市長の協議会後の取材において、「競争が激化することは給料が上がるなど労働環境の改善につながる面もある。競争が何もない中でまちを発展させるのは難しい。」という旨の発言があったとあります。イオン出店による地域企業間の競争激化はまちを本当に発展させるのかどうか、その点についてのご見解を確認させてください。

     次に③協議会の議員の意見に対するその後の検討はについてお尋ねいたします。協議会において議員から市民説明会を開催すべきであるという意見があり当局からは参考にするという答弁がありました。また、他にも議員から様々な意見が述べられておりましたが、協議会内での質疑を受けてその後の検討状況はどのようになっているのかお知らせください。

     最後に④出店を想定した今後の地元企業振興や中心市街地活性化に関わる施策のあり方についてお尋ねいたします。イオン側からの開発許可申請と農地転用許可申請の手続きが済み、出店の実現性がより確固たるものとなってしまいました。市としては出店を想定しての、現行の地元企業振興や中心市街地活性化に関わる施策の今後のあり方について、どのようにお考えなのかお知らせください。

     

  • 2017年3月定例会

     

    1.齋藤市政の11年(能代市はどこへ向かっているのか)

    持続可能な社会実現のための成果と反省

     

    2.文部科学省主導型にとらわれない独自の小規模校のあり方を目指すことについて

    ① 文部科学省の手引は参考に値しないのではないか

    ② 児童アンケート実施によって子どもたちの思いを把握すべきでは

    ③ 統合目標年度31年度は拙速ではないか

    ④ 31年度末まで未整備解消を目指す放課後児童クラブの動向は

    ⑤ 小規模小学校統合方針への市長の率直な考えは

    ⑥ 少人数学級編成に向けた弾力的対応についての考え方

     

    3.イオン出店計画について

    ① 送電線工事着工は店舗建設に向けた前進と理解していいのか

    ② 残されている個別課題とは何か

     

     

    質問原稿

     

    1.齊藤市政の11年(能代市はどこへ向かっているのか)

    ①持続可能な社会実現のための成果と反省

     平成十八年、新能代市が発足し、齊藤市政誕生から十一年の歳月が過ぎようとしています。三期目も残すところ一年となりましたが、齊藤市長就任より十一年、能代市はどこへ向かっているのか。持続可能な社会実現のための、これまでの取り組みの成果と反省について質問いたします。

     これからの縮小社会、持続可能な自治体運営を実現するために、地方自治体に課せられる責務とは、人口減少や景気動向、国策などの影響に左右されず、住民の福祉水準を持続的に維持できる行財政運営の基盤を、早急に構築することであると考えます。

     その基盤とは何であるのか。人口の社会減少対策や自然減少抑制のための施策の必要性は認めますが、抜本的に解決すべきは、縮小社会に対応できない、既存の行政・経済システムの打開であり、自立した行財政運営を可能とする、雑草のように強靭な地方都市実現を理想に掲げ、選択と集中を徹底した予算執行と安定した自主財源の確保、市民への住民自治意識の増進と、健康的で持続可能なライフスタイルの奨励に努め、食とエネルギーを自給自足する地域資源循環型経済の構築に、決死の覚悟で挑むべきであるというのが、私がこれまで述べてきている持論です。

     さて、新能代市発足以来の財政状況を見ていきます。平成二十七年度決算では、財政調整基金は七年連続の積み増しにより約55億円の残高。実質単年度収支は七年連続黒字。地方交付税の合併算定替の加算や合併特例債などの財源の活用、定員適正化計画による職員数削減などの財政改革が相まってか、財政運営は改善傾向にあると評価でき、当面は支障がない見通しです。

     しかし中長期的には、能代火力発電所三号機建設による税収増への期待と楽観がある一方、人口減少にともなう税収の減少、三十三年度以降の合併特例債や合併算定替の打ち切り、予測が難しい地方交付税の動向、老朽施設やインフラの維持・更新など、財源の縮小にともない、厳しい財政運営を強いられることは避けられないでしょう。また財政調整基金が積み増しされる一方で、市債残高が着々と累積し、一般会計分は十年間で約50億円も増え、実質負担額いかんによるという観点もありますが、残高総額約320億円に至っているのも懸念材料のひとつです。

     もう一つ憂慮すべきポイントとして、少子高齢化にともなって膨張していくであろう社会保障関係費です。性質別歳出の構成比約20%を占める扶助費ですが、平成十八年から二十七年で、約十八億円の増額で伸び率はおよそ52%。目的別歳出の構成比約35%を占める民生費は、平成十八年から二十七年で、約28億円の増額で伸び率はおよそ40%。定員適正化計画にともなって、平成十八年から二十七年で約十四億円削減された人件費ですが、差し替わるように、社会保障関係費が膨張していることがわかります。一般会計から国民健康保険会計への繰入も、本年度と前年度の予算を比較し10%ほど増えていますが、年々増加傾向にあるのも注目されます。

     このような縮小社会の荒波に立ち向かうべく、打開策を暗中模索するのは、全国津々浦々の地方都市共通の課題でしょうけれど、その点において、齊藤市政十一年間を振り返っての成果はいかがなものであったのか。財政改革を始め、解決された累積課題は多くあるでしょうし、齊藤市政の最もたるカラーと言えるエネルギーのまちづくりも、市も出資する地元資本の風の松原自然エネルギー株式会社や、日立パワーソリューションズの風力発電保守研修施設が運行開始したりと、本格的に始動し始めているような局面は確かに感じます。

     しかしながら、縮小社会に立ち向かう持続可能な自治体運営という観点では、齊藤市政は今後どのように展開していくのか、現状の施策によって中長期的に住民の福祉水準を維持できる自治体運営が実現可能なのかどうか、私の実直な感想として不明瞭であります。

     そこでお尋ねしますが、齊藤市政十一年、持続可能な社会実現のための、これまでの成果と反省について、市長のご所感をお聞かせ願います。

     

    2.文部科学省主導型にとらわれない独自の小規模校のあり方を目指すことについて

     先月上旬に開催された文教民生委員会の中で、教育委員会より、能代市小規模小学校の在り方に関する基本方針についての説明があり、対象となっている市内小規模小学校、朴瀬、竹生、崇徳、鶴形、常盤五校の、統合に向けた具体的な方針が初めて示されました。いつかの統合は止むを得ぬと、覚悟はしておりましたが、統合目標年度が今から二年後の三十一年に設定されるとは、ゆめゆめ予測だにしていなかった次第です。

     これまで私の一般質問や委員会質疑の中で、空き教室利用や山村留学制度導入などを提案してきましたが、その胸襟の内にあるのは、代替案なくただ統合に対して異議をぶつけるのではなく、小規模小学校のメリットの部分を最大限に発揮させ、存続させることを前提とすべきという思いがありました。

     豊かな自然環境の中でのびのびと教養を育み、独自性のある農林業体験や伝統芸能継承といった郷土学習、また鶴形小学校で行っているようなコミュニティースクールを継続させ、その一方、タブレットなど近代的なIT技術導入により、多様な価値観と触れ合う機会を補完する、学校間での交流授業を実施。また空き教室を利活用して、保育所などの児童福祉施設、地元住民が利用できるような社会教育施設、また高齢者などの社会祉施設等と学校機能を複合化させることで、異年齢交流の機会を創出したり、積極的に山村留学制度などを展開して、学校を他地域からの交流人口を創出する拠点にしたりと、前例のないような、地域コミュニティーの核施設となる学園構想を、私は密かに抱いておりました。

     具体的な統合目標年度を掲げられた今となっては、焦燥に駆らるゝ思いでありますが、本当にこのまま統合に向かって前進していいのかという懸念のもと、質問に移らせていただきます。

     まずは①文部科学省の手引は参考に値しないのではないかについて。小規模小学校の今後のあり方についての協議は、文部科学省が平成二十七年一月に通知した「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」に基づいて進められていることと存じます。その手引の中で、小規模校のデメリットとし「社会性やコミュニケーション能力が身につきにくい」「進学等の際に大きな集団への適応に困難を来す可能性がある」など39項目が掲げられております。しかし、この手引は平成二十六年に実施された「学校規模の適正化及び少子化に対応した学校教育の充実策に関する実態調査」に基づいて策定されているものであり、いわばこの調査とは統計学や科学的な調査ではなく、小規模校生徒が「社会性やコミュニケーション能力が身につきにくい」というのは、何の具体的な根拠もない、言ってしまえば偏見のようなものであり、政府が意図的に統合へ誘導するための詭弁であるというのが私の憶測です。

     地域住民に対して行われた、今後の在り方についての意識調査結果を見ても、先述したようなデメリットについて憂慮する保護者の声も多く、教職員や全国市町村教育委員会職員を始め、文科省の手引によって植え付けられた先入観の根深さを感じます。以上の考えにより、何の根拠もない小規模小学校のデメリットが掲げられている文科省の手引は、参考に値しないのではないかと考えますが、教育委員会のお考えをお聞かせください。

     次に②児童アンケート実施によって子どもたちの思いを把握すべきについて。これまでの今後の在り方についての意識調査は、保護者や地域住民に対してばかり行われてきましたが、私が不思議に思うのは、統合の影響を最も被る当事者、児童たちに対する調査が実施されてこなかった点です。これまでも保護者を通し「現状の学校に困っていない」「今の学校が好き」「大人数の学校に通うのは嫌だ」というような、小規模校に通う児童の声を聞くことも多々ありました。大人の物差しで一方的に決めるのではなく、本当に子どものための学校統合であるのなら、子どもたちと同じ視点に立って、子どもたちの意見を把握し、また尊重すべきであると考えます。この度の在り方協議会に際し、統合後に関するアンケートとして、二ツ井中学校生徒対象に意識調査は行われてはいますが、私が主張したいのは、統合後ではなく統合前に、きちんと児童の意見と向き合っておくべきだということです。これまで児童アンケートが実施されなかった経緯、また小学校の中高学年や卒業生に対する、意識調査を実施すべきであると考えますが、その点について教育委員会のお考えをお知らせください。

     次に③統合目標年度三十一年度は拙速ではないかについて。各小学校には言うまでもなく、今日まで培われてきた長い歴史や地域住民の思いなど、語り尽くせぬ物語のページが広がり、貴重な地域遺産と言えるでしょう。また、統廃合が及ぼす影響は教育面だけではなく、地域から学校が無くなることで、過疎化に拍車が掛かり、地域コミュニティーが衰退することが懸念されるだけではなく、まちづくりや産業振興の根幹にも関わる全市的な問題であるでしょう。統合目標年度は各地域との合意形成を図る上で、調整可能であるとの説明ではありますが、各地域懇談会の新聞報道から察するに、今から二年後という統合目標年度設定に、狼狽の色を隠せない住民が、非常に多かった印象を受けます。統廃合は避けられないとしても、統合目標三十一年度という設定は明らかに拙速ではないでしょうか。合理性のみを優先せず、まちづくりのシミュレーションを重ねるなど、時間をかけて慎重に取り組むべきと考えますが、いかがなものでしょうか。

     次に④三十一年度末まで未整備解消を目指す放課後児童クラブの動向について。前回の一般質問にて、放課後児童クラブ未整備地域での今後の対応について問うたところ、市内全小学校において、利用希望の全ての児童の受け入れできる体制を、三十一年度末までに構築するという答弁をいただきました。しかし、この度示された統合目標年度と時期的に重なり、クラブ整備が完了する頃には、対象校が既に統合されてしまったり、統合を目前に控えてしまったりする可能性が推測されます。二十九年度から、クラブ利用希望者把握のための調査を実施するとも前回答弁にありましたが、この度の統合に向けた基本方針発表に際して、クラブ整備の動向はどのようになるのかお知らせください。

     次に⑤小規模小学校統合方針への市長の率直な考えはについて。③の質問項目でも述べましたが、学校統廃合は、まちづくりや産業振興の根幹にも関わる全市的問題であります。統合方針に対し、小規模小学校のあり方についての、市長の率直な考えをお聞かせください。

     最後に⑥少人数学級編成に向けた弾力的対応についての考え方について。小規模校の今後の在り方の関連事項でありますが、児童数減少にともない、従来一学年二学級だったものが一学級に統合してしまった市内中学校がございます。その結果、定員ぎりぎりのマンモス学級になってしまい、生徒児童にとって望ましい教育環境下にあるとは言い難い状況です。今後も児童数減少にともなって、同様の問題が起きてくることが懸念されますが、生徒にとって望ましい教育環境を維持すべく、少人数学級編成に向けた弾力的対応を講じていくべきであると考えますが、教育委員会の方針をお知らせください。

     

    3.イオン出店計画について

     仮称イオン新能代ショッピングセンター出店計画に関わる、本定例会での市長説明について質問いたします。

     市長説明によれば、イオン開発担当者から、依然として出店計画などの具体的な青写真が示されていないことがわかります。市長は、イオン側から示された出店計画に沿って、再度シミュレーションを作成し、出店容認について情勢を見極めて判断をするとこれまで述べてこられました。今回の説明にあった送電線工事着工済みという報告について、着工済みということは、着々と店舗建設に向けて前進していると判断できますが、そのように理解してもよろしいものなのか、市長のお考えをお聞かせください。

     次に、イオン側からの報告にある、調整中の個別課題とは何なのか、お知らせ願います。

     

視察報告 政務活動費内訳
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